第五編 相続/第七章 遺言/第四節 遺言の執行
民法 第1016条(遺言執行者の復任権)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- やむを得ない事由がある場合の責任範囲:やむを得ない事由での復任でも、執行者は選任・監督の責任を免れない。
- 委任の代理人と異なる復任の自由:執行者の復任は原則自由。委任代理の許諾・事由の制限を持ち込まない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第1016条(遺言執行者の復任権)
遺言執行者は、自己の責任で第三者にその任務を行わせることができる。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
②前項本文の場合において、第三者に任務を行わせることについてやむを得ない事由があるときは、遺言執行者は、相続人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。
この条文の〇×問題(2問)
やむを得ない事由がある場合の責任範囲
遺言執行者が第三者にその任務を行わせることについてやむを得ない事由がある場合、遺言執行者は、その第三者の行為について相続人に対して一切の責任を負わない。
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正解 ×
誤り。やむを得ない事由により第三者に任務を行わせた場合でも、遺言執行者は相続人に対してその第三者の選任及び監督についての責任を負う。免責されるのは任務を行った第三者の行為それ自体への責任に限られ、一切の責任を免れるわけではない。
学習ポイント:やむを得ない事由での復任でも、執行者は選任・監督の責任を免れない。
第1016条2項
委任の代理人と異なる復任の自由
委任による代理人が復代理人を選任するには本人の許諾またはやむを得ない事由が必要であるのに対し、遺言執行者は、遺言で別段の定めがない限り、相続人の許諾がなくても第三者にその任務を行わせることができる。
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正解 ○
正しい。委任による代理人が復代理人を選任するには本人の許諾またはやむを得ない事由を要するが、遺言執行者は自己の責任で第三者に任務を行わせることができるのが原則である。もっとも遺言者が遺言に別段の意思を表示したときはその意思に従うため、遺言による禁止がないことが前提となる。
学習ポイント:執行者の復任は原則自由。委任代理の許諾・事由の制限を持ち込まない。
第1016条1項、関連:第104条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和3年度 問23エ
遺言執行者は、やむを得ない事由がある場合には、遺言者が遺言によって表示した意思に反しても、遺言執行者の責任で第三者にその任務を行わせることができる。
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誤り
誤り。遺言執行者は、自己の責任で第三者にその任務を行わせることができる(1016条1項本文)。ただし、遺言者が遺言に別段の意思を表示したときはその意思に従う(同項ただし書)。やむを得ない事由がある場合も、遺言の意思に反する復任は認められない。
解説で第1016条を参照している問
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第1016条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。