資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一編 総則/第五章 法律行為/第四節 無効及び取消し

民法 第125条(法定追認)

分野:無効・取消し

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 高賃貸不動産経営管理士重要度 中マンション管理士重要度 中管理業務主任者重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 法定追認事由としての履行の請求の主体:法定追認事由はすべて取消権者自身の行為。相手方から請求を受けるだけでは追認とみなされない。
  • 取得権利の譲渡による法定追認:取得した権利の譲渡も法定追認の事由。履行・更改・担保供与だけが事由ではない。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第125条(法定追認)

追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。

一 全部又は一部の履行

二 履行の請求

三 更改

四 担保の供与

五 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡

六 強制執行

この条文の〇×問題(2問)

法定追認事由としての履行の請求の主体

取り消すことができる行為の取消権者が、追認をすることができる時以後に、相手方から履行の請求を受けた場合、その請求は法定追認の事由にあたり、取消権者は追認をしたものとみなされる。

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正解 ×

誤り。法定追認の事由となる履行の請求は、取消権者が相手方に対して履行を請求する場合をいう。相手方から履行の請求を受けただけでは、取消権者側に追認を推認させる行為がなく、法定追認は成立しない。追認をしたものとみなされる事由は、いずれも取消権者自身による行為に限られる。

学習ポイント:法定追認事由はすべて取消権者自身の行為。相手方から請求を受けるだけでは追認とみなされない。

第125条2号

取得権利の譲渡による法定追認

未成年者が法定代理人の同意を得ずに購入した土地を、成年に達して取消権を有することを知った後に第三者へ転売した場合、異議をとどめなければその売買は追認をしたものとみなされ、以後取り消すことはできない。

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正解 ○

正しい。追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部を譲渡したときは、追認をしたものとみなされる。成年に達して取消権の存在を知った後の目的物の転売はこの事由にあたり、異議をとどめなければ追認とみなされ、追認後は取り消すことができない。

学習ポイント:取得した権利の譲渡も法定追認の事由。履行・更改・担保供与だけが事由ではない。

第125条5号・ただし書、関連:第122条

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和6年 問28肢5

取り消すことができる契約につき、取消権を有する当事者が、追認をすることができる時以後に、異議をとどめずにその履行を請求した場合、これにより同人は取消権を失う。

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正しい

取消権者が追認可能時以後に異議なく履行を請求した場合、追認とみなされ取消権を失う(民法125条の法定追認)。

司法書士平成30年度 問4イ

Aは、その所有する甲土地のBへの売却がBの詐欺によることに気付いた後、甲土地の売買代金債権をBの詐欺につき善意無過失のCに譲渡した。この場合において、Aは、Bの詐欺を理由に、Bとの間の甲土地の売買契約を取り消すことができる。

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誤り

誤り。追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為によって取得した権利の譲渡があったときは追認をしたものとみなされ(民法125条5号)、Aは売買契約を取り消すことができない。

司法書士平成25年度 問5オ

取り消すことができる行為について追認をすることができる取消権者が当該行為から生じた債務の債務者として履行をした場合には、法定追認の効力が生ずるが、当該行為について当該取消権者が債権者として履行を受けた場合には、法定追認の効力は生じない。

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誤り

誤り。法定追認の「全部又は一部の履行」には、取消権者が債権者として履行を受けた場合も含まれる(民法125条1号・大判昭8.4.28)。

問題で確認する

第125条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。