第一編 総則/第七章 時効/第三節 消滅時効
民法 第167条(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)
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この条の要点
- 読替えの対象は客観的期間のみ:人損で20年に延びるのは権利行使可能時からの期間だけで、知った時からの期間は5年のまま。
- 人損限定の特則と物損への不適用:20年への延長は人の生命・身体の侵害に限られ、物損の賠償請求権は10年のまま。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第167条(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一項第二号の規定の適用については、同号中「十年間」とあるのは、「二十年間」とする。
この条文の〇×問題(2問)
読替えの対象は客観的期間のみ
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、被害者が権利を行使することができることを知った時から5年を経過した後でも、権利を行使することができる時から20年が経過するまでは時効によって消滅しない。
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正解 ×
誤り。生命又は身体の侵害による損害賠償請求権で20年に延長されるのは、権利を行使できる時からの客観的期間だけである。被害者が行使できることを知った時からの主観的期間は5年のままであり、知った時から5年を経過すれば時効によって消滅する。
学習ポイント:人損で20年に延びるのは権利行使可能時からの期間だけで、知った時からの期間は5年のまま。
第167条、関連:第166条1項
人損限定の特則と物損への不適用
債務不履行に基づく損害賠償請求権のうち、人の生命又は身体の侵害によるものは権利を行使することができる時から20年で時効消滅するが、建物の損壊に基づくものは10年で時効消滅する。
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正解 ○
正しい。20年への延長は、人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権に限定される特則である。物の損壊に基づく賠償請求権はこの特則の対象外であり、権利を行使できる時から10年の原則的な消滅時効に服する。
学習ポイント:20年への延長は人の生命・身体の侵害に限られ、物損の賠償請求権は10年のまま。
第167条、関連:第166条1項2号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
マン管令和6年度 問14肢1
Aは、Bに対し、損害賠償請求をすることができるが、その損害賠償請求権は、Bの溢水(いっすい)によって床の修繕が必要になったことをAが知った時から3年間行使しないときは時効によって消滅する。
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誤り
誤り。賃借人の善管注意義務違反に基づく損害賠償請求権は債務不履行によるもので10年の時効であり、3年ではない。
解説で第167条を参照している問
問題で確認する
第167条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。