第三編 債権/第一章 総則/第一節 債権の目的
民法 第400条(特定物の引渡しの場合の注意義務)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 善管注意の程度の定まり方:善管注意は画一的な基準ではなく、債権の発生原因と取引上の社会通念で程度が変わる。
- 種類債権の特定後の保存義務:種類債権でも特定すればその物が目的物となり、引渡しまで善管注意の保存義務が及ぶ。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第400条(特定物の引渡しの場合の注意義務)
債権の目的が特定物の引渡しであるときは、債務者は、その引渡しをするまで、契約その他の債権の発生原因及び取引上の社会通念に照らして定まる善良な管理者の注意をもって、その物を保存しなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
善管注意の程度の定まり方
特定物の引渡しを目的とする債権の債務者に要求される善良な管理者の注意は、個々の契約の性質や取引の実情とは無関係に画一的に定まるものであるから、無償で物を預かった場合でも有償で預かった場合でも要求される注意の程度は同じである。
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正解 ×
誤り。善良な管理者の注意は、契約その他の債権の発生原因および取引上の社会通念に照らして定まる具体的な注意の程度であり、画一的なものではない。債権の発生原因が有償か無償かによって要求される注意は異なり、無償の受寄にはさらに軽い注意を定める特則もある。
学習ポイント:善管注意は画一的な基準ではなく、債権の発生原因と取引上の社会通念で程度が変わる。
第400条、関連:第659条
種類債権の特定後の保存義務
種類のみを指定して引き渡すべき債権でも、債務者が物の給付に必要な行為を完了して以後その物が債権の目的物となったときは、債務者はその引渡しをするまで、契約等に照らして定まる善良な管理者の注意をもってその物を保存しなければならない。
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正解 ○
正しい。種類のみで指定された債権も、給付に必要な行為の完了によって特定の物が債権の目的物となる。特定後はその物の引渡しが債権の目的となるから、特定物の引渡しと同様に、引渡しまでの保存について善良な管理者の注意義務が課される。
学習ポイント:種類債権でも特定すればその物が目的物となり、引渡しまで善管注意の保存義務が及ぶ。
第400条、関連:第401条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第400条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。