第三編 債権/第二章 契約/第一節 総則/第四款 契約の解除
民法 第543条(債権者の責めに帰すべき事由による場合)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 解除における債務者の帰責事由の不要性:解除に債務者の帰責事由は不要。ただし541・542条の要件と543条の制限に服する。
- 債権者の帰責事由による履行不能での解除と反対給付:債権者に帰責事由がある履行不能では、解除不可と反対給付の拒絶不可が並立するかを確認する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第543条(債権者の責めに帰すべき事由による場合)
債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。
この条文の〇×問題(2問)
解除における債務者の帰責事由の不要性
債務者が履行期に債務を履行しなかった場合でも、その不履行が債務者の故意や過失に基づかないものであるときは、債権者は履行を催告して期間を経過させても契約を解除することができない。
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正解 ×
誤り。契約の解除には債務者の故意・過失といった帰責事由は不要である。ただし、催告解除なら相当の期間を定めた催告とその経過、不履行が軽微でないことが必要で(541条)、無催告解除なら542条の要件を満たす必要がある。不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるときは解除できない(543条)。
学習ポイント:解除に債務者の帰責事由は不要。ただし541・542条の要件と543条の制限に服する。
第541条・第542条・第543条、関連:第415条1項
債権者の帰責事由による履行不能での解除と反対給付
債権者の責めに帰すべき事由によって債務者の債務の履行が不能となった場合、債権者はその不履行を理由に契約を解除することはできないが、債務者への反対給付の支払義務まで免れるわけではない。
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正解 ○
正しい。債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、催告による解除も無催告の解除も認められない。さらに債権者の帰責事由による履行不能では反対給付の履行を拒むこともできず、債務者が免責によって得た利益は債権者に償還される。
学習ポイント:債権者に帰責事由がある履行不能では、解除不可と反対給付の拒絶不可が並立するかを確認する。
第543条、関連:第536条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成25年 問31ア
Aが、その所有する建物をBに売却する契約を締結したが、その後、引渡しまでの間にAの火の不始末により当該建物が焼失した。Bは、引渡し期日が到来した後でなければ、当該売買契約を解除することができない。
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妥当ではない
Aの帰責事由により建物が焼失し履行不能となった場合、Bは引渡期日の到来を待つまでもなく直ちに解除できる(民法543条)。妥当ではない。
解説で第543条を参照している問
問題で確認する
第543条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。