資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 債権/第二章 契約/第七節 賃貸借/第二款 賃貸借の効力

民法 第605条の4(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)

分野:賃貸借

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中賃貸不動産経営管理士重要度 中マンション管理士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 妨害停止請求と対抗要件の意義:賃借権に基づく妨害停止・返還の請求には対抗要件の具備が前提となる。
  • 賃借人の返還請求権と期間制限:賃借権に基づく返還請求に一年の期間制限はない。一年制限は占有回収の訴えに固有。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第605条の4(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)

不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。

一 その不動産の占有を第三者が妨害しているときその第三者に対する妨害の停止の請求

二 その不動産を第三者が占有しているときその第三者に対する返還の請求

この条文の〇×問題(2問)

妨害停止請求と対抗要件の意義

建物の賃借人は、第三者がその建物の占有を妨害している場合、賃借権について法定の対抗要件を備えていなくても、賃借権に基づきその第三者に対して妨害の停止を請求することができる。

正解と解説を見る

正解 ×

誤り。賃借人が賃借権に基づいて第三者に妨害の停止を請求するには、不動産賃貸借の対抗要件を備えていることが前提となる。賃借権は債権であり、対抗要件を備えない賃借人は第三者に賃借権を対抗できず、この請求もできない。占有者として占有保持の訴えを行使することは別途妨げられない。

学習ポイント:賃借権に基づく妨害停止・返還の請求には対抗要件の具備が前提となる。

第605条の4第1項1号、関連:第605条・第198条

賃借人の返還請求権と期間制限

対抗要件を備えた建物の賃借人は、第三者がその建物を不法に占有しているときは、その第三者に対して返還を請求することができ、この請求は占有を奪われてから一年を経過した後でも行うことができる。

正解と解説を見る

正解 ○

正しい。対抗要件を備えた不動産の賃借人は、第三者がその不動産を占有しているとき、その第三者に返還を請求することができる。賃借権に基づくこの返還請求権には提起期間の制限がなく、侵奪から一年経過後でも行使できる。一年の期間制限は占有回収の訴えに固有の制度であり、本権に基づく請求には及ばない。

学習ポイント:賃借権に基づく返還請求に一年の期間制限はない。一年制限は占有回収の訴えに固有。

第605条の4第1項2号、関連:第201条第3項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士令和3年度 問7イ

Aの所有する甲土地をBが賃借して賃借権の設定の登記をした場合において、Cが自己の所有する乙動産をA及びBに無断で甲土地に置いているときは、Bは、Cに対し、甲土地の賃借権に基づき、乙動産の撤去を請求することができない。

正誤と理由を見る

誤り

誤り。不動産の賃借人は対抗要件を備えた場合、その不動産の占有を第三者が妨害しているとき妨害の停止を請求でき、第三者が占有しているとき返還を請求できる(605条の4)。BはCに撤去を請求できる。

解説で第605条の4を参照している問

問題で確認する

第605条の4の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。