第三編 債権/第五章 不法行為
民法 第712条(責任能力)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 責任弁識能力を備えた未成年者の賠償責任:未成年者の免責は年齢ではなく責任弁識能力の欠缺が要件であることを確認する。
- 責任無能力者の免責と監督義務者の責任:責任無能力者本人の免責と監督義務者の責任は別の規定で判断する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第712条(責任能力)
未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
この条文の〇×問題(2問)
責任弁識能力を備えた未成年者の賠償責任
自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていた未成年者が他人に損害を加えた場合、その者は未成年であることを理由に賠償責任を免れることはできない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。民法712条が賠償責任を免除するのは、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかった未成年者に限られる。責任弁識能力を備えた未成年者は一般の不法行為責任を負い、年齢だけでは免責されない。
学習ポイント:未成年者の免責は年齢ではなく責任弁識能力の欠缺が要件であることを確認する。
第712条
責任無能力者の免責と監督義務者の責任
自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていない未成年者が第三者に損害を加えた場合、その未成年者が賠償責任を負わない以上、その者を監督する法定の義務を負う者に対しても被害者は賠償を請求できない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。責任無能力者本人が民法712条により責任を負わない場合でも、同法714条1項はその者を監督する法定の義務を負う者に損害賠償責任を課す。監督義務を怠らなかった等の免責事由はあるが、本人の免責に連動して当然に消えるものではない。
学習ポイント:責任無能力者本人の免責と監督義務者の責任は別の規定で判断する。
第712条、関連:第714条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和4年 問34肢1
未成年者が他人に損害を加えた場合、道徳上の是非善悪を判断できるだけの能力があるときは、当該未成年者は、損害賠償の責任を負う。
正誤と理由を見る
妥当でない
未成年者の責任能力は是非善悪の判断能力(責任能力)で判断され、単なる道徳的判断能力では不十分(民法712条・判例は12歳前後でも否定しうる)。
解説で第712条を参照している問
問題で確認する
第712条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。