第三編 債権/第五章 不法行為
民法 第721条(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 胎児の損害賠償請求権:賠償請求権については胎児を生まれた者とみなし、出生後に本人が請求できる。
- 胎児に関する擬制の範囲:胎児を生まれたものとみなす規定は賠償請求のほか相続にもある。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第721条(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。
この条文の〇×問題(2問)
胎児の損害賠償請求権
母親が交通事故に遭い、その胎児に障害が残る損害が生じた場合、その子は出生した後に、胎児であった期間に受けた損害について、被害者として損害賠償を請求することができる。
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正解 ○
正しい。胎児は損害賠償の請求権については既に生まれたものとみなされるため、胎児期に不法行為によって受けた損害について、出生後にその子自身が請求権者となる。損害の発生時に胎児であったことを理由に請求が否定されることはない。
学習ポイント:賠償請求権については胎児を生まれた者とみなし、出生後に本人が請求できる。
第721条
胎児に関する擬制の範囲
民法において胎児を既に生まれたものとみなす規定は損害賠償の請求権についてだけ設けられており、相続について胎児が相続人となることは認められていない。
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正解 ×
誤り。胎児は損害賠償の請求権について既に生まれたものとみなされるほか、相続についても既に生まれたものとみなされ相続人となる。ただし相続の擬制は死体で生まれたときは適用されない。権利能力の原則にはこうした例外が複数置かれている。
学習ポイント:胎児を生まれたものとみなす規定は賠償請求のほか相続にもある。
第721条、関連:第886条1項・2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成24年 問27肢1
胎児に対する不法行為に基づく当該胎児の損害賠償請求権については、胎児は既に生まれたものとみなされるので、胎児の母は、胎児の出生前に胎児を代理して不法行為の加害者に対し損害賠償請求をすることができる。
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妥当ではない
胎児の損害賠償請求権は生まれたものとみなされるが(721条)、権利の帰属・行使は出生以降で、出生前に母が胎児を代理して請求することはできない。妥当ではない。
管業平成30年度 問6肢1
不法行為の時点で胎児であった被害者は、出生後、加害者に対して財産的損害の賠償を請求することはできない。
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誤り
誤り。胎児は不法行為による損害賠償請求権については既に生まれたものとみなされ、出生後に請求できる。
解説で第721条を参照している問
問題で確認する
第721条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。