第四編 親族/第二章 婚姻/第一節 婚姻の成立/第一款 婚姻の要件
民法 第732条(重婚の禁止)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 重婚の法律効果:重婚は無効ではなく取消事由。取消されるまで婚姻としての効力がある。
- 重婚の取消しの効力(不遡及):婚姻の取消しは将来に向かってのみ効力を持つ。初めから無効にはならない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第732条(重婚の禁止)
配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
この条文の〇×問題(2問)
重婚の法律効果
配偶者のある者が重ねて婚姻をした場合、その後の婚姻は無効であり、取消しの手続を経なくても当然に効力を生じない。
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正解 ×
誤り。民法732条は重ねての婚姻を禁止するが、744条1項は同条違反の婚姻を取消しの対象とする。取消しの審判があるまで後の婚姻の効力は存続し、当然に無効とはならない。禁止規定の存在と、その違反に対する法律効果の種類を分けて把握する。
学習ポイント:重婚は無効ではなく取消事由。取消されるまで婚姻としての効力がある。
第732条、関連:第744条1項
重婚の取消しの効力(不遡及)
重婚が取消された場合でも、その取消しの効力は将来に向かってのみ生じ、取消しがされるまでの間は後の婚姻も有効であったものとして扱われる。
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正解 ○
正しい。民法748条1項は、婚姻の取消しは将来に向かってのみその効力を生ずると定める。732条違反の重婚が取消されても取消しの時にさかのぼって無効とはならず、それまでの間に生じた効果は原則として残る。法律行為の取消しが初めから無効とみなされる121条の構造とは異なる。
学習ポイント:婚姻の取消しは将来に向かってのみ効力を持つ。初めから無効にはならない。
関連:第748条1項・第744条、参考:第121条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問20ウ
配偶者のある者が重ねて婚姻をした場合には、その後婚は当然に無効である。
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誤り
誤り。重婚は婚姻の取消事由にとどまり(732条・744条)、当然には無効とならない。
司法書士令和3年度 問20イ
配偶者のある者が重ねて婚姻をした場合には、後婚の配偶者は、当該後婚である婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
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正しい
正しい。重婚は732条に違反し、その取消しは各当事者、その親族又は検察官のほか、前婚の配偶者も請求できる。後婚の配偶者も取消権者となる(744条)。
解説で第732条を参照している問
問題で確認する
第732条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。