第四編 親族/第二章 婚姻/第三節 夫婦財産制/第二款 法定財産制
民法 第762条(夫婦間における財産の帰属)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 帰属不明財産の共有推定と反証:共有の推定は反証で覆せる。みなすとの区別が分かれ目。
- 特有財産と財産分与の対象:特有財産でも、婚姻中の取得・維持への寄与があれば財産分与で考慮される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第762条(夫婦間における財産の帰属)
夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。
②夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。
この条文の〇×問題(2問)
帰属不明財産の共有推定と反証
夫婦のいずれに属するか明らかでない財産について、一方が自己の特有財産であることを証明した場合、共有に属するものとする推定は覆され、その財産は共有に属さない。
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正解 ○
正しい。帰属が明らかでない財産は共有に属するものと推定されるにすぎず、みなし規定ではない。推定は反証を許すので、一方が自己の特有財産であることを証明すれば共有の推定は覆り、その財産は共有財産とはならない。
学習ポイント:共有の推定は反証で覆せる。みなすとの区別が分かれ目。
第762条2項
特有財産と財産分与の対象
夫婦の一方が婚姻前から有する財産や婚姻中に自己の名で得た財産は、その一方が単独で有する特有財産であるから、協議上の離婚に伴う財産分与の対象となることはない。
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正解 ×
誤り。財産分与において家庭裁判所は、当事者双方が婚姻中に取得し又は維持した財産の額、その取得又は維持への寄与の程度、婚姻の期間その他一切の事情を考慮して分与を定める。名義上は特有財産であっても、婚姻中の取得・維持に相手方の寄与がある財産は分与の考慮対象となり得る。
学習ポイント:特有財産でも、婚姻中の取得・維持への寄与があれば財産分与で考慮される。
第762条1項、関連:第768条3項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問20オ
夫婦の一方が婚姻中自己の名で得た財産は、その夫婦の共有に属するものと推定される。
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誤り
誤り。夫婦の一方が婚姻中自己の名で得た財産は特有財産とされる(762条1項)のであって、共有推定はない。
宅建令和2年12月 問3肢4
夫婦間で婚姻の届出前に別段の契約をしなかった場合、夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定される。
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正しい
正しい。夫婦財産契約がない場合、いずれに属するか明らかでない財産は共有と推定される(民法762条2項)。
解説で第762条を参照している問
問題で確認する
第762条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。