第四編 親族/第三章 親子/第二節 養子/第一款 縁組の要件
民法 第797条(十五歳未満の者を養子とする縁組)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 十五歳以上の未成年養子の承諾:代諾が要るのは十五歳未満だけ。十五歳以上の未成年者は本人が承諾する。
- 父母不同意の場合の同意に代わる許可:同意に代わる許可は法定代理人の請求と子の利益上の特別の必要性が要件。職権ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第797条(十五歳未満の者を養子とする縁組)
養子となる者が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。
②法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。養子となる者の父母で親権を停止されているものがあるときも、同様とする。
③第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが縁組の同意をしないときは、家庭裁判所は、養子となる者の法定代理人の請求により、その同意に代わる許可を与えることができる。同項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であるにもかかわらず、養子となる者の父母で親権を停止されているものが縁組の同意をしないときも、同様とする。
④第一項の承諾に係る親権の行使について第八百二十四条の二第三項に規定する請求を受けた家庭裁判所は、第一項の縁組をすることが子の利益のため特に必要であると認めるときに限り、同条第三項の規定による審判をすることができる。
この条文の〇×問題(2問)
十五歳以上の未成年養子の承諾
養子となる者が未成年であるときは、その者が十五歳に達しているかどうかにかかわらず、法定代理人が本人に代わって縁組の承諾をしなければならない。
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正解 ×
誤り。法定代理人が縁組の承諾を代行するのは養子となる者が十五歳未満の場合に限られる。十五歳に達した未成年者は自ら縁組の承諾をすることができ、法定代理人に代わってもらう必要はない。未成年だから一律に代諾が要るわけではない。
学習ポイント:代諾が要るのは十五歳未満だけ。十五歳以上の未成年者は本人が承諾する。
第797条1項
父母不同意の場合の同意に代わる許可
養子となる者が十五歳に満たず監護すべき父母が縁組に同意しない場合でも、その縁組が子の利益のため特に必要と認められるときは、家庭裁判所は代諾をする法定代理人からの請求があれば、その同意に代わる許可を与えることができる。
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正解 ○
正しい。十五歳未満の者の縁組では監護すべき父母の同意が要るが、縁組が子の利益のため特に必要であるのに父母が同意しないときは、家庭裁判所が法定代理人の請求により同意に代わる許可を与えられる。許可は請求を受けてするもので職権ではなく、親権を停止された父母の不同意にも同じ仕組みが用意されている。
学習ポイント:同意に代わる許可は法定代理人の請求と子の利益上の特別の必要性が要件。職権ではない。
第797条3項、関連:第797条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成28年 問35肢2
16歳のBを養子とする場合には、原則として家庭裁判所の許可が必要であるが、この場合には、Bの法定代理人が養子縁組の承諾をしなければならない。
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誤り
15歳未満の養子は法定代理人の承諾が要るが、16歳(15歳以上)は本人の意思で可能(797条)。誤り。
司法書士令和5年度 問20イ
養子となる者が15歳未満である場合において、その父が親権を停止されているときは、養子となる者の法定代理人による縁組の承諾について、当該父の同意は不要である。
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誤り
誤り。養子となる者が15歳未満で法定代理人が縁組を承諾する場合、養子となる者の父母でその監護すべき者が他にあるときはその同意を要し、父母が親権を停止されている者があるときでも同様である(797条2項)。
司法書士令和4年度 問20オ
15歳未満の子を養子とするには、その父母であって親権を停止されているものの同意を得る必要はない。
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誤り
誤り。15歳未満の子の縁組の承諾には、父母で監護すべき者が他にあるときはその同意を要し、親権を停止されている父母があるときも同様である(797条2項)。
解説で第797条を参照している問
問題で確認する
第797条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。