第五編 相続/第七章 遺言/第二節 遺言の方式/第二款 特別の方式
民法 第979条(船舶遭難者の遺言)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 遭難遺言の確認請求の基準:遭難遺言の確認請求は遅滞なくが基準で日数の定めなし。危急遺言の二十日と混同しない。
- 遭難遺言における筆記者と遺言者の署名の要否:遭難者の口頭遺言は遺言者の署名押印を要せず、証人が筆記して署名押印する。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第979条(船舶遭難者の遺言)
船舶が遭難した場合において、当該船舶中に在って死亡の危急に迫った者は、証人二人以上の立会いをもって口頭で遺言をすることができる。
②口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、遺言者は、通訳人の通訳によりこれをしなければならない。
③前二項の規定に従ってした遺言は、証人が、その趣旨を筆記して、これに署名し、印を押し、かつ、証人の一人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。
④第九百七十六条第五項の規定は、前項の場合について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
遭難遺言の確認請求の基準
遭難した船舶内で口頭によりした遺言の確認を求める請求には、遺言の日から二十日以内という明示の期限はなく、証人の一人又は利害関係人が遅滞なく家庭裁判所へ請求すれば足りる。
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正解 ○
正しい。遭難者の口頭遺言は、証人がその趣旨を筆記して署名押印し、証人の一人又は利害関係人から遅滞なく家庭裁判所に請求して確認を得ることが効力の要件である。一般の危急遺言のような二十日以内という日数の定めはここにはなく、遅滞なくという基準が適用される。
学習ポイント:遭難遺言の確認請求は遅滞なくが基準で日数の定めなし。危急遺言の二十日と混同しない。
第979条3項、対比:第976条4項
遭難遺言における筆記者と遺言者の署名の要否
船舶の遭難時に死亡の危急に迫った者が口頭でした遺言は、その趣旨を書面に筆記した上で遺言者自身も署名して印を押さなければ効力を生じない。
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正解 ×
誤り。この口頭遺言では証人が遺言の趣旨を筆記して署名押印することが求められるが、遺言者自身の署名押印は要件とされていない。緊急時の口頭方式ゆえに遺言者の押印は求められず、証人の筆記・署名押印に加えて家庭裁判所の確認を得ることで効力を生ずる。
学習ポイント:遭難者の口頭遺言は遺言者の署名押印を要せず、証人が筆記して署名押印する。
第979条3項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
宅建令和3年12月 問7肢3
船舶が遭難した場合、当該船舶中にいて死亡の危急に迫った者は、証人2人以上の立会いがあれば、口頭で遺言をすることができる。
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正しい
正しい。船舶遭難で死亡の危急に迫った者の遺言は証人2人以上の立会いで口頭でもできる(民法979条1項)。
解説で第979条を参照している問
問題で確認する
第979条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。