第二編 株式会社/第二章 株式/第一節 総則
会社法 第113条(発行可能株式総数)
この条の要点
- 発行可能株式総数の廃止可否:発行可能株式総数は廃止できない強行規定。増減はできるが制度自体の廃止は不可。
- 発行可能株式総数増加の四倍制限の適用範囲:発行可能株式総数の4倍制限は公開会社の増加と非公開→公開転換のとき。非公開のままは制限外。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第113条(発行可能株式総数)
株式会社は、定款を変更して発行可能株式総数についての定めを廃止することができない。
②定款を変更して発行可能株式総数を減少するときは、変更後の発行可能株式総数は、当該定款の変更が効力を生じた時における発行済株式の総数を下ることができない。
③次に掲げる場合には、当該定款の変更後の発行可能株式総数は、当該定款の変更が効力を生じた時における発行済株式の総数の四倍を超えることができない。
一 公開会社が定款を変更して発行可能株式総数を増加する場合
二 公開会社でない株式会社が定款を変更して公開会社となる場合
④新株予約権(第二百三十六条第一項第四号の期間の初日が到来していないものを除く。)の新株予約権者が第二百八十二条第一項の規定により取得することとなる株式の数は、発行可能株式総数から発行済株式(自己株式(株式会社が有する自己の株式をいう。以下同じ。)を除く。)の総数を控除して得た数を超えてはならない。
この条文の〇×問題(2問)
発行可能株式総数の廃止可否
株式会社は、株主総会の特別決議による定款変更により、定款に定めた発行可能株式総数の定めそのものを廃止することができる。
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正解 ×
誤り。株式会社は、定款を変更して発行可能株式総数についての定めを廃止することができない(113条1項)。発行可能株式総数を増減する定款変更はできるが、定めそのものの廃止は株主総会の特別決議があっても許されない。減少させる場合は発行済株式の総数を下回ることができない(同条2項)。
学習ポイント:発行可能株式総数は廃止できない強行規定。増減はできるが制度自体の廃止は不可。
第113条1項、関連:第37条1項
発行可能株式総数増加の四倍制限の適用範囲
公開会社でない株式会社は、公開会社となる定款変更を伴わない限り、発行可能株式総数を変更前の発行済株式の総数の四倍を超える数に増加することができる。
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正解 ○
正しい。発行可能株式総数の増加に際し変更後の総数が発行済株式の総数の四倍を超えられないという制限は、公開会社の増加又は非公開会社が公開会社となる変更の場合に限られる。非公開会社が非公開のまま増加する場合は四倍を超えることも可能である。
学習ポイント:発行可能株式総数の4倍制限は公開会社の増加と非公開→公開転換のとき。非公開のままは制限外。
第113条3項、関連:第2条5号・6号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和4年度 問64ア
株式の譲渡制限に関する定めの廃止による変更の登記の申請をする場合において、登記簿上、発行可能株式総数が発行済株式の総数の4倍を超えているときは、当該申請と併せて、発行可能株式総数が発行済株式の総数の4倍を超えない範囲とする発行可能株式総数又は発行済株式の総数を変更する登記の申請をしなければならない。
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正しい
正しい。譲渡制限の定めの廃止により公開会社となる場合、発行可能株式総数は発行済株式総数の4倍を超えられず(113条3項2号)、超えるときは併せて変更の登記を申請しなければならない。
解説で第113条を参照している問
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第113条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。