第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第六款 仮登記
不動産登記法 第109条(仮登記に基づく本登記)
この条の要点
- 第三者がある場合の仮登記に基づく本登記:所有権の仮登記に基づく本登記は、中間権利者等の利害関係第三者の承諾があって初めて申請可。
- 本登記時の第三者の権利の登記の処理:第三者承諾による本登記時、その第三者の権利の登記は登記官が職権で抹消する。
条文原文
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第109条(仮登記に基づく本登記)
所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者(本登記につき利害関係を有する抵当証券の所持人又は裏書人を含む。以下この条において同じ。)がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。
②登記官は、前項の規定による申請に基づいて登記をするときは、職権で、同項の第三者の権利に関する登記を抹消しなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
第三者がある場合の仮登記に基づく本登記
甲土地について乙名義の所有権移転請求権保全の仮登記がされた後、丙が当該仮登記に基づかない抵当権の登記を取得した場合、乙が本登記を申請するには丙の承諾がなければならない。
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正解 ○
正しい。所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には当該第三者の承諾があるときに限り申請できる。丙は仮登記の効力により地位を失う者であり、その承諾が手続上求められる。
学習ポイント:所有権の仮登記に基づく本登記は、中間権利者等の利害関係第三者の承諾があって初めて申請可。
第109条1項、関連:第68条
本登記時の第三者の権利の登記の処理
利害関係第三者の承諾を得て所有権の仮登記に基づく本登記がされた場合、当該第三者の権利に関する登記は残存し、抹消するには改めて当該第三者との共同申請による抹消の手続が必要である。
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正解 ×
誤り。第三者の承諾に基づく本登記がされるとき、登記官は職権で当該第三者の権利に関する登記を抹消しなければならない。別途の抹消申請は不要であり、承諾を条件として仮登記後に介入した中間権利は職権により一括して除去される。
学習ポイント:第三者承諾による本登記時、その第三者の権利の登記は登記官が職権で抹消する。
第109条2項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問61ア
Aを所有権の登記名義人とする甲不動産について、Bを権利者とする抵当権の設定の仮登記及びCを賃借権者とする賃借権の設定の登記が順次されている場合において、BがAと共同して当該仮登記に基づく本登記を申請するときは、Cの承諾を証する情報を提供しなければならない。
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誤り
誤り。抵当権の設定の仮登記に基づく本登記の申請では、後順位の賃借権者Cの承諾を証する情報の提供を要しない。109条1項の第三者の承諾要件は、所有権に関する仮登記に基づく本登記を対象とする。
司法書士平成29年度 問49ア
甲不動産について、Aを仮登記の登記名義人とする所有権の移転の仮登記がされている場合において、Aを登記名義人とする根抵当権の設定の登記がされた後、当該仮登記に基づく本登記を申請するときは、根抵当権の登記名義人であるAの承諾を証する情報を提供しなくても、当該根抵当権の設定の登記は登記官の職権で抹消される。
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正しい
正しい。所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者の承諾があるときに限り申請でき、その第三者の権利に関する登記は職権で抹消される(不動産登記法109条)。根抵当権の登記名義人が本登記を申請する仮登記名義人A自身であるときは、Aの承諾を証する情報を別途提供する必要はなく、当該根抵当権の設定の登記は職権で抹消される(登記先例)。
解説で第109条を参照している問
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第109条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。