第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第一款 通則
不動産登記法 第63条(判決による登記等)
分野:登記手続/権利に関する登記/通則・登記手続/権利に関する登記/所有権に関する登記
この条の要点
- 相続・合併による移転登記の単独申請:相続・合併による権利移転登記は権利者の単独申請。
- 遺贈による移転登記の申請形態:遺贈の単独申請は相続人への遺贈のみ。第三者への遺贈は共同。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第63条(判決による登記等)
第六十条、第六十五条又は第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)及び第九十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
②相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。
③遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による所有権の移転の登記は、第六十条の規定にかかわらず、登記権利者が単独で申請することができる。
この条文の〇×問題(2問)
相続・合併による移転登記の単独申請
相続により不動産の所有権を取得した相続人は、被相続人の相手方となるべき者がすでに存在しないため、登記権利者として単独で所有権の移転の登記を申請することができる。
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正解 ○
正しい。相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。共同申請の相手方が存しない一般承継には単独申請が認められる。相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、共同申請の相手方が存しないため登記権利者の単独申請が認められる。
学習ポイント:相続・合併による権利移転登記は権利者の単独申請。
第63条2項
遺贈による移転登記の申請形態
被相続人から相続人ではない第三者への遺贈によって不動産の所有権を取得した受遺者も、相続の場合と同様に、登記権利者として単独で所有権の移転の登記を申請することができる。
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正解 ×
誤り。遺贈による所有権の移転の登記で単独申請が認められるのは相続人に対する遺贈に限られる。相続人以外の第三者への遺贈では遺贈義務者との共同申請が必要である。遺贈による所有権移転で単独申請ができるのは相続人に対する遺贈に限られ、第三者への遺贈は共同申請が必要である。
学習ポイント:遺贈の単独申請は相続人への遺贈のみ。第三者への遺贈は共同。
第63条3項括弧書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和2年度 問59ウ
吸収合併契約に基づき吸収合併存続会社が申請する合併を登記原因とする所有権の移転の登記
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〔Ⅱ〕に該当
〔Ⅱ〕に該当。吸収合併消滅会社は合併により消滅して現存しないため、登記義務者が存在せず、存続会社が単独で申請する(不動産登記法63条2項)。〔Ⅰ〕以外の登記となる。
司法書士平成28年度 問47オ
甲土地に設定された根抵当権の元本が確定した場合において、根抵当権設定者が根抵当権の元本の確定の登記手続に協力しないときは、根抵当権者は、根抵当権設定者に対して根抵当権の元本の確定の登記手続を命ずる確定判決を得て、単独で根抵当権の元本の確定の登記を申請することができる。
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正しい
正しい。根抵当権の元本確定の登記は根抵当権者と設定者が共同して申請するが、設定者が協力しないときは、登記手続を命ずる確定判決を得て、根抵当権者が単独で申請できる(不動産登記法63条1項)。
解説で第63条を参照している問
問題で確認する
第63条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。