第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第四款 担保権等に関する登記
不動産登記法 第89条(抵当権の順位の変更の登記等)
この条の要点
- 抵当権順位変更の登記の申請人:順位変更の登記は順位を変更する抵当権の登記名義人同士の共同申請。所有者・債務者は関与しない。
- 順位変更と債務者の関与:債務者の承諾は不要。ただし順位変更に利害関係を有する者の承諾は必要。
条文原文
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第89条(抵当権の順位の変更の登記等)
抵当権の順位の変更の登記の申請は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない。
②前項の規定は、民法第三百九十八条の十四第一項ただし書の定めがある場合の当該定めの登記の申請について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
抵当権順位変更の登記の申請人
甲土地について第一順位の抵当権者乙と第二順位の抵当権者丙が順位を変更する合意をした場合、当該順位の変更の登記は乙及び丙が共同して申請しなければならず、甲の関与は要しない。
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正解 ○
正しい。抵当権の順位の変更の登記の申請は、順位を変更する当該抵当権の登記名義人が共同してしなければならない。土地所有者甲は登記義務者ではなく、申請の当事者は順位の変更で直接に利害を受ける両抵当権者である。
学習ポイント:順位変更の登記は順位を変更する抵当権の登記名義人同士の共同申請。所有者・債務者は関与しない。
第89条1項、関連:第60条
順位変更と債務者の関与
抵当権の順位を変更する場合、その登記の申請にあたっては、優先弁済の順序が変わることで不利益を受けうる被担保債権の債務者の承諾がなければならない。
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正解 ×
誤り。抵当権の順位の変更の登記は、順位を変更する抵当権の登記名義人が共同して申請する(89条1項)。被担保債権の債務者であるというだけでは、その承諾は要しない。ただし、順位の変更について利害関係を有する者があるときは、その承諾を得なければならない(民法374条1項ただし書)。名義人の合意と登記だけで常に足りるわけではない。
学習ポイント:債務者の承諾は不要。ただし順位変更に利害関係を有する者の承諾は必要。
第89条1項、関連:民法374条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成30年度 問54オ
甲土地について、Aを抵当権者とする順位1番の抵当権、Bを根抵当権者とする順位2番の根抵当権、Cを抵当権者とする順位3番の抵当権の設定の登記がそれぞれされている場合において、Cの抵当権を順位1番、Aの抵当権を順位3番とする順位の変更の登記を申請するときは、Bに対して通知された登記識別情報を提供することを要しない。
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誤り
誤り。順位の変更の登記は順位を変更する抵当権等の登記名義人全員の共同申請であり(不登89条)、中間順位のBの登記識別情報の提供も要する。
解説で第89条を参照している問
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第89条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。