第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第二款 所有権に関する登記
不動産登記法 第76条(所有権の保存の登記の登記事項等)
この条の要点
- 所有権保存の登記における登記原因の不記載:所有権の保存の登記は登記原因・日付を登記しない。敷地権付き区分建物の特定取得に限り例外。
- 嘱託による処分制限の登記と職権による保存の登記:嘱託による処分制限の登記時の職権保存登記は「しなければならない」義務。裁量登記ではない。
条文原文
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第76条(所有権の保存の登記の登記事項等)
所有権の保存の登記においては、第五十九条第三号の規定にかかわらず、登記原因及びその日付を登記することを要しない。ただし、敷地権付き区分建物について第七十四条第二項の規定により所有権の保存の登記をする場合は、この限りでない。
②登記官は、所有権の登記がない不動産について嘱託により所有権の処分の制限の登記をするときは、職権で、所有権の保存の登記をしなければならない。
③前条の規定は、表題登記がない不動産について嘱託により所有権の処分の制限の登記をする場合について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
所有権保存の登記における登記原因の不記載
表題登記がない土地について、確定判決によって所有権を有することが確認された者が所有権の保存の登記を申請する場合、当該登記においては登記原因及びその日付は登記事項とならない。
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正解 ○
正しい。所有権の保存の登記は所有権の取得原因を公示するものではなく、登記事項として登記原因及びその日付は記録されない。ただし、敷地権付き区分建物について表題部所有者から所有権を取得した者がする場合は例外で、登記原因等の登記を要する。
学習ポイント:所有権の保存の登記は登記原因・日付を登記しない。敷地権付き区分建物の特定取得に限り例外。
第76条1項、関連:第59条3号、第74条2項
嘱託による処分制限の登記と職権による保存の登記
所有権の登記がない不動産について、仮差押えによる所有権の処分の制限の登記が官庁から嘱託された場合、登記官は必要があると認めるときに限り、職権で所有権の保存の登記をすることができる。
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正解 ×
誤り。所有権の登記がない不動産について嘱託により所有権の処分の制限の登記をするときは、登記官は職権で所有権の保存の登記をしなければならない。裁量ではなく義務であり、処分制限の効力を公示するため名義の確定が要請されるからである。
学習ポイント:嘱託による処分制限の登記時の職権保存登記は「しなければならない」義務。裁量登記ではない。
第76条2項、関連:第75条、第63条
根拠・関連条文
問題で確認する
第76条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。