第四章 登記手続/第三節 権利に関する登記/第五款 信託に関する登記
不動産登記法 第97条(信託の登記の登記事項)
この条の要点
- 信託の登記の登記事項の範囲:信託登記は当事者3者の表示に加え信託の目的・管理方法・終了事由等の条項も登記事項。
- 受益者の表示を省略できる場合:受益者代理人等を登記した場合、その代理する受益者の氏名・住所の登記は不要になる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第97条(信託の登記の登記事項)
信託の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 委託者、受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所
二 受益者の指定に関する条件又は受益者を定める方法の定めがあるときは、その定め
三 信託管理人があるときは、その氏名又は名称及び住所
四 受益者代理人があるときは、その氏名又は名称及び住所
五 信託法(平成十八年法律第百八号)第百八十五条第三項に規定する受益証券発行信託であるときは、その旨
六 信託法第二百五十八条第一項に規定する受益者の定めのない信託であるときは、その旨
七 公益信託に関する法律(令和六年法律第三十号)第二条第一項第一号に規定する公益信託であるときは、その旨
八 信託の目的
九 信託財産の管理方法
十 信託の終了の事由
十一 その他の信託の条項
②前項第二号から第六号までに掲げる事項のいずれかを登記したときは、同項第一号の受益者(同項第四号に掲げる事項を登記した場合にあっては、当該受益者代理人が代理する受益者に限る。)の氏名又は名称及び住所を登記することを要しない。
③登記官は、第一項各号に掲げる事項を明らかにするため、法務省令で定めるところにより、信託目録を作成することができる。
この条文の〇×問題(2問)
信託の登記の登記事項の範囲
信託財産に属する不動産について信託の登記をする場合、その登記事項には、委託者、受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所のほか、信託の目的や信託財産の管理方法も含まれる。
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正解 ○
正しい。信託の登記の登記事項には、委託者・受託者・受益者の氏名・住所のほか、受益者指定の条件等、信託管理人・受益者代理人があればその表示、信託の目的、信託財産の管理方法、信託の終了の事由その他の信託の条項が含まれる。
学習ポイント:信託登記は当事者3者の表示に加え信託の目的・管理方法・終了事由等の条項も登記事項。
第97条1項各号、関連:第59条
受益者の表示を省略できる場合
信託の登記において受益者代理人の登記をした場合でも、当該受益者代理人が代理する受益者の氏名及び住所を必ず登記しなければならない。
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正解 ×
誤り。受益者の指定に関する条件等、信託管理人、受益者代理人、受益証券発行信託、受益者の定めのない信託のいずれかを登記したときは、受益者の氏名・住所の登記を要しない。受益者代理人の登記をした場合は当該代理人が代理する受益者に限り省略される。
学習ポイント:受益者代理人等を登記した場合、その代理する受益者の氏名・住所の登記は不要になる。
第97条2項、関連:第97条1項2号〜6号
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和7年度 問48イ
信託の登記を申請する場合において、受益者代理人の氏名又は名称及び住所を申請情報の内容としたときは、当該受益者代理人が代理する受益者の氏名又は名称及び住所を申請情報の内容としなければならない。
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誤り
誤り。信託の登記で受益者代理人があるときは、受益者代理人が代理する受益者の氏名等は登記を要しない(97条2項——受益者代理人が代理する受益者は登記事項としない)。受益者代理人の氏名等のみを登記すれば足りる。
司法書士平成30年度 問60オ
甲土地について、受益者の定めのない信託として所有権の移転の登記及び信託の登記を申請する場合には、受益者の定めのない旨を信託目録に記録すべき情報として提供しなければならない。
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正しい
正しい。受益者の定めのない旨は信託の登記の登記事項・信託目録記録事項であり(不登97条1項6号・3項)、その旨を記録すべき情報として提供する。
解説で第97条を参照している問
問題で確認する
第97条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。