第三章 登記手続/第五節 株式会社の登記
商業登記法 第77条
この条の要点
- 組織変更登記の添付書面(計画書と定款):組織変更の登記で添付する定款は新会社の定款。旧会社の定款ではない。
- 法人社員の登記事項証明書の添付免除:法人社員の登記事項証明書は、申請先の登記所の管轄区域内に本店・主たる事務所があれば添付不要。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第77条
前条の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一 組織変更計画書
二 定款
三 会社法第七百七十九条第二項の規定による公告及び催告(同条第三項の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によつてした場合にあつては、これらの方法による公告)をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
四 組織変更をする株式会社が株券発行会社であるときは、第五十九条第一項第二号に掲げる書面
五 組織変更をする株式会社が新株予約権を発行しているときは、第五十九条第二項第二号に掲げる書面
六 法人が組織変更後の持分会社を代表する社員となるときは、次に掲げる書面
イ 当該法人の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に当該法人の本店又は主たる事務所がある場合を除く。
ロ 当該社員の職務を行うべき者の選任に関する書面
ハ 当該社員の職務を行うべき者が就任を承諾したことを証する書面
七 法人が組織変更後の持分会社の社員(前号に規定する社員を除き、合同会社にあつては、業務を執行する社員に限る。)となるときは、同号イに掲げる書面。ただし、同号イただし書に規定する場合を除く。
八 株式会社が組織変更をして合資会社となるときは、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面
この条文の〇×問題(2問)
組織変更登記の添付書面(計画書と定款)
株式会社が組織変更をして持分会社となる場合の当該持分会社についてする登記の申請書には、組織変更計画書とともに、組織変更後の持分会社の定款を添付しなければならない。
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正解 ○
正しい。株式会社の組織変更による持分会社の登記の申請書には、組織変更計画書及び組織変更後の持分会社の定款の添付が必要である。定款は変更前の株式会社のものではなく、組織変更後の持分会社のものである点に注意が必要である。
学習ポイント:組織変更の登記で添付する定款は新会社の定款。旧会社の定款ではない。
第77条1項1号・2号
法人社員の登記事項証明書の添付免除
組織変更の結果、ある法人が変更後の持分会社を代表する社員となった場合、その会社の登記を申請する際は、その法人の登記事項証明書を必ず添えて出す必要がある。
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正解 ×
誤り。法人が組織変更後の持分会社を代表する社員となる場合に添付する当該法人の登記事項証明書は、申請先の登記所の管轄区域内にその法人の本店又は主たる事務所があるときは添付を要しない。登記所が自己の登記簿で確認できるため、添付が免除される仕組みである。
学習ポイント:法人社員の登記事項証明書は、申請先の登記所の管轄区域内に本店・主たる事務所があれば添付不要。
第77条1項6号イただし書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和4年度 問69オ
株式会社が合資会社となる組織変更をした場合は、組織変更による設立の登記の申請書には、有限責任社員が既に履行した出資の価額を証する書面を添付しなければならない。
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正しい
正しい。株式会社が合資会社となる組織変更では、有限責任社員の既履行出資の価額が登記事項であり(会社法913条7号)、その価額を証する書面を添付する(商登77条8号)。
解説で第77条を参照している問
問題で確認する
第77条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。