第二編 物権/第三章 所有権/第一節 所有権の限界/第一款 所有権の内容及び範囲
民法 第206条(所有権の内容)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 所有権の弾力性(権能分離と回復):用益権の設定は権能の一時的分離にすぎず、その消滅で完全な所有権に復帰する。
- 所有権の自由と法令上の制限:所有物を自由に使えるのは法令の制限内に限る。相隣関係の規定もその制限に当たる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第206条(所有権の内容)
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。
この条文の〇×問題(2問)
所有権の弾力性(権能分離と回復)
土地の所有者がその土地に他人のための地上権を設定し、その土地の使用収益が地上権者に帰属している間も所有権自体は存続し、地上権が消滅すれば、所有権はその全面的な内容を回復する。
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正解 ○
正しい。所有権は使用・収益・処分の権能を包括する権利であり、用益権を設定して権能の一部が他人に帰属しても所有権は消滅しない。地上権が消滅すれば権能は所有者に戻り、所有権は完全な内容を回復する。これが所有権の弾力性である。
学習ポイント:用益権の設定は権能の一時的分離にすぎず、その消滅で完全な所有権に復帰する。
第206条、関連:第265条
所有権の自由と法令上の制限
土地の所有者はその土地を自由に使用する権利を有するので、自己の土地の上に建物を建てる場合には、隣地との境界線からの距離について民法上の制限を受けることはない。
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正解 ×
誤り。所有権の使用・収益・処分の自由は法令の制限内に限られる。建物を築造するには境界線から五十センチメートル以上の距離を保つべき旨の民法上の制限があり、自己の土地であっても境界線のすぐ際まで建てられるわけではない。
学習ポイント:所有物を自由に使えるのは法令の制限内に限る。相隣関係の規定もその制限に当たる。
第206条、関連:第234条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成30年度 問10ウ
Aは、B及びCの同意がなくても、甲土地の自己の持分に抵当権を設定することができる。
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正しい
正しい。各共有者は自己の持分を自由に処分でき、他の共有者の同意なく持分に抵当権を設定できる。
解説で第206条を参照している問
問題で確認する
第206条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。