第三編 債権/第一章 総則/第三節 多数当事者の債権及び債務/第五款 保証債務/第一目 総則
民法 第450条(保証人の要件)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 交代請求の対象となる要件喪失の限定:交代請求が認められるのは保証人が弁済の資力を失ったときだけで、行為能力の喪失は対象外。
- 債権者指名の場合の資格要件と交代請求の排除:債権者が自ら保証人を指名した場合は、資格要件も交代請求権も適用されない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第450条(保証人の要件)
債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、その保証人は、次に掲げる要件を具備する者でなければならない。
一 行為能力者であること。
二 弁済をする資力を有すること。
②保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。
③前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用しない。
この条文の〇×問題(2問)
交代請求の対象となる要件喪失の限定
保証人を立てる義務を負う債務者が選任した保証人が、保証契約の後に後見開始の審判を受けて行為能力者でなくなった場合、債権者は適格な要件を備えた者をもってその保証人に代えるよう請求することができる。
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正解 ×
誤り。民法450条2項が交代請求を認めるのは、保証人が弁済の資力を欠くに至った場合に限られ、行為能力を欠くに至った場合は含まれない。1項の資格要件は行為能力と資力の2つだが、事後の交代請求の根拠は資力喪失のみに限定されている。2つの要件を並列に扱うと誤答する。
学習ポイント:交代請求が認められるのは保証人が弁済の資力を失ったときだけで、行為能力の喪失は対象外。
第450条2項・1項2号
債権者指名の場合の資格要件と交代請求の排除
債務者が保証人を立てる義務を負う場合でも、債権者が自ら保証人を指名したときは、その保証人が後に弁済する資力を欠くに至っても、債権者は適格な要件を備えた者への交代を請求することができない。
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正解 ○
正しい。民法450条3項は、債権者が保証人を指名した場合には前二項の規定を適用しないと定める。資格要件と交代請求権は、債務者が保証人を選任する場面で債権者を保護するための規定であり、債権者自身が人選に関与した以上その保護は及ばない。
学習ポイント:債権者が自ら保証人を指名した場合は、資格要件も交代請求権も適用されない。
第450条3項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和6年 問31肢1
AがBに対し保証人を立てる義務を負う場合において、BがCを指名したときは、Cが弁済をする資力を有しなくなったときでも、Bは、Aに対し、Cに代えて資力を有する保証人を立てることを請求することはできない。
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正しい
保証人を立てる義務がある場合、指名されたCが資力を失っても、Bが指名した以上代わりの保証人を請求できない(民法450条1項の反面)。
行政書士令和6年 問31肢2
AがBに対し保証人を立てる義務を負う場合において、BがCを指名するときは、Cは、行為能力者でなければならない。
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誤り
Bが指名する保証人Cは行為能力者でなくてもよい(450条1項は行為能力を要件としない)。『行為能力者でなければならない』は誤り。
解説で第450条を参照している問
問題で確認する
第450条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。