資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第三編 債権/第一章 総則/第三節 多数当事者の債権及び債務/第五款 保証債務/第一目 総則

民法 第446条(保証人の責任等)

分野:保証

出題試験:宅建重要度 高行政書士重要度 中司法書士重要度 中賃貸不動産経営管理士重要度 高マンション管理士重要度 高管理業務主任者重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 書面を欠く保証契約の効力:保証契約の書面は証拠の問題ではなく効力要件。口頭の保証には効力がない。
  • 保証の補充性と連帯債務との区別:連帯債務者は最初から全額責任、保証人は主債務者の不履行を契機に責任を負う。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第446条(保証人の責任等)

保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。

②保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

③保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

条文の要点

保証とは、主たる債務者の債務不履行を条件に代わって履行する責任を負う契約で、書面によらなければ効力を生じません(446条1項・2項)。

保証人の責任は主たる債務者の不履行を契機に発生する補充的なもので、連帯債務者が最初から全額を負うのとは違います。書面性は証拠ではなく効力要件で、口頭の保証は無効です。

保証の方式と他の保証規制の関係

書面に代えてその内容を記録した電磁的記録でも締結できます。この書面要件は連帯保証・賃料債務の保証・保証人が法人の場合にも及びます。これとは別に、個人の根保証には極度額の定め、事業用貸金債務の個人保証には公正証書による意思表示が要ります。

項役割内容
1項効果保証人の責任は、主たる債務者の不履行を契機に発生する補充的な責任
2項要件書面でしなければ効力を生じず、口頭の合意だけでは保証にならない
3項例外内容を記録した電磁的記録は書面によるものとみなして2項を適用する

具体例

AがBから借金をするにあたり、CがBとの間で書面の保証契約を結びました。Aが返済しないため、CはBから代わりの返済を求められました。

保証人Cは主たる債務者Aの不履行を契機に履行責任を負い、書面の契約なので有効です。

反例(結論が変わる)

同じ設定で、Cの保証が口頭の約束だけで書面も電磁的記録もなかった場合に変えます。

書面要件を欠く保証契約は効力を生じず、Cは保証責任を負いません。

関連条との違い

  • 民法 第436条:連帯債務者は各自が全額の債務を負い債権者はいきなり請求できる。保証人は主たる債務者の不履行を契機に責任が発生する
  • 民法 第454条:連帯保証は催告・検索の抗弁を持たない。書面要件は通常の保証と同じく連帯保証にも要る
  • 民法 第465条の2:個人が保証人の根保証は書面に加えて極度額の定めが無ければ効力を生じない

過去問で誤りとされた肢の型

  • 宅建令和7年 問2肢1

    連帯保証だけ書面が要り通常の保証は口頭で有効とする誤り。書面要件はすべての保証契約に共通

  • 管業令和5年度 問4肢3

    法人の理事がする保証は口頭で成立するとする誤り。保証人が法人でも書面は要る

  • 賃管平成29年度 問15肢4

    賃料債務の保証なら書面は要らないとする誤り。債務の種類で書面要件は変わらない

ほかの誤り肢は「この条文を解説で参照する過去問」で確認できます。

法令版: 2026年6月24日施行版

この条文の〇×問題(2問)

書面を欠く保証契約の効力

保証人になる旨の契約を書面によらず口頭だけで締結した場合、契約自体は有効に成立するが、書面がないことは、訴訟で保証の合意を証明する手段が乏しくなるという証拠上の不利益にとどまる。

正解と解説を見る

正解 ×

誤り。保証契約は書面でしなければ効力を生じないと定められており、書面性は合意を証明する手段ではなく保証契約の効力要件である。口頭の合意だけでは保証契約は効力を生じず、保証人とされた者は保証責任を負わない。

学習ポイント:保証契約の書面は証拠の問題ではなく効力要件。口頭の保証には効力がない。

第446条2項

保証の補充性と連帯債務との区別

数人が可分な債務を連帯して負担する場合の各債務者は、他の債務者が履行しないことを待つことなく自らの債務として全額の履行責任を負うのに対し、保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに初めてその履行をする責任を負う。

正解と解説を見る

正解 ○

正しい。連帯債務者は各自が独立した債務として全額の履行義務を負い、債権者は一人に対していきなり全額を請求できる。これに対し保証人の責任は、主たる債務者が債務を履行しないことを契機に発生する補充的なものであり、この点が両者の本質的な違いである。

学習ポイント:連帯債務者は最初から全額責任、保証人は主債務者の不履行を契機に責任を負う。

第446条1項、関連:第436条

この条文を解説で参照する過去問

第446条を解説の根拠とする過去問の肢が12肢あります。条文別の過去問ページで出題形式のまま確認できます。

問題で確認する

第446条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。