第二編 株式会社/第一章 設立/第九節 募集による設立/第七款 設立手続等の特則等
会社法 第103条(発起人の責任等)
この条の要点
- 設立賛助者のみなし発起人:設立賛助者は発起人とみなされ発起人責任規定が適用される。
- 仮装関与者の免除要件:仮装関与の発起人・設立時取締役の支払義務も総株主同意がないと免除不可。
条文原文
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第103条(発起人の責任等)
第五十七条第一項の募集をした場合における第五十二条第二項の規定の適用については、同項中「次に」とあるのは、「第一号に」とする。
②第百二条第三項に規定する場合には、払込みを仮装することに関与した発起人又は設立時取締役として法務省令で定める者は、株式会社に対し、前条第一項の引受人と連帯して、同項に規定する支払をする義務を負う。ただし、その者(当該払込みを仮装したものを除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
③前項の規定により発起人又は設立時取締役の負う義務は、総株主の同意がなければ、免除することができない。
④第五十七条第一項の募集をした場合において、当該募集の広告その他当該募集に関する書面又は電磁的記録に自己の氏名又は名称及び株式会社の設立を賛助する旨を記載し、又は記録することを承諾した者(発起人を除く。)は、発起人とみなして、前節及び前三項の規定を適用する。
この条文の〇×問題(2問)
設立賛助者のみなし発起人
募集の広告に自己の氏名又は名称及び株式会社の設立を賛助する旨を記載することを承諾した者は、発起人ではなくても発起人とみなされ、発起人の責任に関する規定が適用される。
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正解 ○
正しい。募集の広告その他当該募集に関する書面又は電磁的記録に自己の氏名又は名称及び株式会社の設立を賛助する旨を記載することを承諾した者(発起人を除く。)は、発起人とみなして、発起人の責任等の規定が適用される。いわゆる設立賛助者は発起人と同視される。
学習ポイント:設立賛助者は発起人とみなされ発起人責任規定が適用される。
第103条4項
仮装関与者の免除要件
払込みを仮装することに関与した発起人又は設立時取締役が株式会社に対して負う支払義務は、株主総会の特別決議により免除することができる。
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正解 ×
誤り。払込みを仮装することに関与した発起人又は設立時取締役の支払義務は、株主総会の特別決議ではなく、総株主の同意がなければ免除することができない。募集設立における発起人・設立時取締役の責任免除にも総株主の同意が必要である。
学習ポイント:仮装関与の発起人・設立時取締役の支払義務も総株主同意がないと免除不可。
第103条3項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成27年 問37オ
発起設立または募集設立のいずれの方法による場合であっても、発起人でない者が、会社設立の広告等において、自己の名または名称および会社設立を賛助する旨の記載を承諾したときには、当該発起人でない者は発起人とみなされ、発起人と同一の責任を負う。
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妥当ではない
発起人とみなされる名義承諾の規定(103条4項)は57条1項の募集をした募集設立の場合に限られる。妥当ではない。
司法書士令和2年度 問27ア
募集設立の場合には、株式会社の成立の時における現物出資財産の価額が当該現物出資財産について定款に記載された価額に著しく不足するときであっても、当該現物出資財産の給付を行った発起人以外の発起人は、その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、当該株式会社に対し、当該不足額を支払う義務を負わない。
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誤り
誤り。募集設立では、現物出資財産の価額不足についての責任を免れる場合は検査役の調査を経たときに限られ、給付をした発起人以外の発起人であっても、職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明しただけでは免責されない(会社法52条2項・103条1項)。
司法書士平成26年度 問27ウ
設立時発行株式を引き受ける者の募集の広告に株式会社の設立を賛助する旨及び自己の氏名又は名称を記載することを承諾した者は、株式会社が成立しなかったときは、発起人と連帯して、その設立に関してした行為について責任を負う。
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正しい
正しい。募集広告に設立賛助の旨と氏名・名称の記載を承諾した者は発起人とみなされ(会社法103条2項)、会社が成立しなかったときは発起人と連帯して設立に関する行為について責任を負う(同56条)。
解説で第103条を参照している問
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第103条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。