第三章 登記手続/第五節 株式会社の登記
商業登記法 第86条
この条の要点
- 新設分割設立登記の添付書面:新設分割の設立登記は計画書・定款のほか、分割会社側の計画承認を証する書面も添付する。
- 略式新設分割と議事録の要否:簡易新設分割では総会議事録は不要。該当証明と取締役の一致証明又は取締役会議事録。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第86条
新設分割による設立の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
一 新設分割計画書
二 定款
三 第四十七条第二項第六号から第八号まで及び第十号から第十二号までに掲げる書面
四 前条第四号に掲げる書面
五 新設分割会社の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に新設分割会社の本店がある場合を除く。
六 新設分割会社が株式会社であるときは、会社法第八百四条第一項の規定による新設分割計画の承認があつたことを証する書面(同法第八百五条に規定する場合にあつては、当該場合に該当することを証する書面及び取締役の過半数の一致があつたことを証する書面又は取締役会の議事録)
七 新設分割会社が合同会社であるときは、総社員の同意(定款に別段の定めがある場合にあつては、その定めによる手続)があつたことを証する書面(当該合同会社がその事業に関して有する権利義務の一部を他の会社に承継させる場合にあつては、社員の過半数の一致があつたことを証する書面)
八 新設分割会社において会社法第八百十条第二項(第三号を除き、同法第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による公告及び催告(同法第八百十条第三項(同法第八百十三条第二項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によつてした場合にあつては、これらの方法による公告(同法第八百十条第三項の規定により各別の催告をすることを要しない場合以外の場合にあつては、当該公告及び催告))をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、当該債権者に対し弁済し若しくは相当の担保を提供し若しくは当該債権者に弁済を受けさせることを目的として相当の財産を信託したこと又は当該新設分割をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面
九 新設分割会社が新株予約権を発行している場合であつて、会社法第七百六十三条第一項第十号に規定する場合には、第五十九条第二項第二号に掲げる書面
この条文の〇×問題(2問)
新設分割設立登記の添付書面
新設分割によって株式会社を新たに設立するとき、その設立登記を申請する際は計画書と設立される会社の定款に加え、分割を行う会社が株式会社であれば計画の承認があった事実を証明する資料を添えて提出する。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。新設分割による設立の登記の申請書には、新設分割計画書、設立会社の定款に加え、新設分割会社が株式会社であるときは会社法上の新設分割計画の承認があったことを証する書面を添付する。分割会社の内部手続の適法性を証する書面が求められる。
学習ポイント:新設分割の設立登記は計画書・定款のほか、分割会社側の計画承認を証する書面も添付する。
第86条1号・2号・6号
略式新設分割と議事録の要否
新設分割会社が株式会社で、新設分割計画の承認につき株主総会の決議を要しない簡易新設分割の場合であっても、設立の登記の申請書には株主総会の議事録を添付しなければならない。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。新設分割会社が株式会社で簡易新設分割(会社法805条)に該当する場合、添付するのは当該場合に該当することを証する書面並びに取締役の過半数の一致があったことを証する書面又は取締役会の議事録である(86条6号)。株主総会の承認を要しない以上、その議事録の添付は求められない。
学習ポイント:簡易新設分割では総会議事録は不要。該当証明と取締役の一致証明又は取締役会議事録。
第86条6号括弧書、関連:会社法805条
根拠・関連条文
問題で確認する
第86条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。