第二章 強制執行/第三節 金銭の支払を目的としない請求権についての強制執行
民事執行法 第173条
分野:強制執行/金銭の支払を目的としない請求権についての強制執行
この条の要点
- 直接・代替執行と間接強制の選択:明渡・動産引渡・代替執行は債権者の申立てで間接強制に切替可。執行方法は選択制。
- 間接強制選択の発動要件:間接強制への切替は債権者の申立てが要件。裁判所の職権判断ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第173条
第百六十八条第一項、第百六十九条第一項、第百七十条第一項及び第百七十一条第一項に規定する強制執行は、それぞれ第百六十八条から第百七十一条までの規定により行うほか、債権者の申立てがあるときは、執行裁判所が前条第一項に規定する方法により行う。この場合においては、同条第二項から第五項までの規定を準用する。
②前項の執行裁判所は、第三十三条第二項各号(第一号の二、第一号の三及び第四号を除く。)に掲げる債務名義の区分に応じ、それぞれ当該債務名義についての執行文付与の訴えの管轄裁判所とする。
この条文の〇×問題(2問)
直接・代替執行と間接強制の選択
建物の明渡し・動産の引渡し・作為/不作為に係る強制執行であっても、債権者はその申立てにより、これらを間接強制の方法によっても行うことができる。
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正解 ○
正しい。建物明渡執行・動産引渡執行・代替執行(作為/不作為の代替執行)に係る強制執行は、債権者の申立てにより間接強制の方法によっても行うことができる。直接執行の方法に代えて間接強制を選択する柔軟な手段が認められている。
学習ポイント:明渡・動産引渡・代替執行は債権者の申立てで間接強制に切替可。執行方法は選択制。
第173条、関連:第168条・第169条・第171条・第172条
間接強制選択の発動要件
建物明渡執行や代替執行を間接強制の方法に切り替えるかどうかは、執行の実効性を考慮した執行裁判所の職権判断に委ねられ、債権者の意思は問われない。
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正解 ×
誤り。明渡・動産引渡・代替執行に係る執行を間接強制で行うには「債権者の申立て」があるときに限られる。執行方法の切替は債権者の意思に委ねられた選択であり、裁判所が職権で間接強制に振り替えることはできない。
学習ポイント:間接強制への切替は債権者の申立てが要件。裁判所の職権判断ではない。
第173条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成29年度 問42オ
不作為を目的とする債務についての強制執行は、代替執行の方法によることができる場合には、間接強制の方法によることはできない。
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誤り
誤り。不作為を目的とする債務についての強制執行は、代替執行によるほか、債権者の申立てがあるときは間接強制によってもすることができる(民事執行法173条1項・171条1項2号。出題当時の171条1項は民法414条2項・3項の請求を引用していた)。
解説で第173条を参照している問
問題で確認する
第173条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。