第二章 強制執行/第三節 金銭の支払を目的としない請求権についての強制執行
民事執行法 第170条(目的物を第三者が占有する場合の引渡しの強制執行)
分野:強制執行/金銭の支払を目的としない請求権についての強制執行
この条の要点
- 第三者占有の動産引渡執行の方式:第三者占有の動産→動産引渡請求権の差押え+行使許可命令(債権執行的方法)。
- 債権執行規定の準用範囲:第三者占有時は債権執行規定(144・145・147・148・155・158等)が広く準用される。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第170条(目的物を第三者が占有する場合の引渡しの強制執行)
第三者が強制執行の目的物を占有している場合においてその物を債務者に引き渡すべき義務を負つているときは、物の引渡しの強制執行は、執行裁判所が、債務者の第三者に対する引渡請求権を差し押さえ、請求権の行使を債権者に許す旨の命令を発する方法により行う。
②第百四十四条、第百四十五条(第四項を除く。)、第百四十七条、第百四十八条、第百五十五条第一項及び第三項並びに第百五十八条の規定は、前項の強制執行について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
第三者占有の動産引渡執行の方式
引渡しの対象となる動産が第三者の占有下にある場合、債権者は債務者がその第三者に対して有する動産引渡請求権を差し押さえ、その行使を許可する命令によって引渡しを実現することができる。
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正解 ○
正しい。動産が債務者以外の者の占有下にある場合は、債務者がその第三者に対して有する動産引渡請求権を債権として差し押さえ、債務者に代わってこの債権を行使することを許可する命令を発することができる。債権執行の例による間接的な方法である。
学習ポイント:第三者占有の動産→動産引渡請求権の差押え+行使許可命令(債権執行的方法)。
第170条1項
債権執行規定の準用範囲
第三者占有の動産に対する引渡執行で準用されるのは差押命令の発令に関する規定のみであり、第三債務者の陳述催告や債権証書の引渡しに関する規定は準用されない。
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正解 ×
誤り。第三者占有の動産の引渡執行では、債権執行の管轄・差押命令の規定に加え、第三債務者への陳述催告・債権証書の引渡し・取立て時期・差押債権者の懈怠責任に関する規定も準用される。準用範囲は広く、差押命令の規定だけに限定されない。
学習ポイント:第三者占有時は債権執行規定(144・145・147・148・155・158等)が広く準用される。
第170条2項
根拠・関連条文
問題で確認する
第170条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。