第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第一款 不動産に対する強制執行/第二目 強制競売
民事執行法 第90条(配当異議の訴え等)
分野:強制執行/金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/不動産に対する強制執行
この条の要点
- 配当異議の訴え:配当異議の訴えは異議債権者と無名義債権者への異議債務者。
- 債務者の異議手段:有名義債権者相手の債務者異議は請求異議の訴え等。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第90条(配当異議の訴え等)
配当異議の申出をした債権者及び執行力のある債務名義の正本を有しない債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、配当異議の訴えを提起しなければならない。
②前項の訴えは、執行裁判所が管轄する。
③第一項の訴えは、原告が最初の口頭弁論期日に出頭しない場合には、その責めに帰することができない事由により出頭しないときを除き、却下しなければならない。
④第一項の訴えの判決においては、配当表を変更し、又は新たな配当表の調製のために、配当表を取り消さなければならない。
⑤執行力のある債務名義の正本を有する債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、請求異議の訴え又は民事訴訟法第百十七条第一項の訴えを提起しなければならない。
⑥配当異議の申出をした債権者又は債務者が、配当期日(知れていない抵当証券の所持人に対する配当異議の申出にあつては、その所持人を知つた日)から一週間以内(買受人が第七十八条第四項ただし書の規定により金銭を納付すべき場合にあつては、二週間以内)に、執行裁判所に対し、第一項の訴えを提起したことの証明をしないとき、又は前項の訴えを提起したことの証明及びその訴えに係る執行停止の裁判の正本若しくは記録事項証明書の提出をしないときは、配当異議の申出は、取り下げたものとみなす。
この条文の〇×問題(2問)
配当異議の訴え
債務名義の正本を持たない債権者への配当に異議を述べた債務者や、異議を申し出た債権者は、その争いのために配当異議の訴えを提起する義務を負う。
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正解 ○
正しい。債務者が異議をした相手方が無名義債権者なら配当異議の訴えで争い、有債務名義債権者相手なら請求異議の訴え等に送られる。異議者の属性と相手方の名義で訴訟類型が分かれるのが核心である。提起義務者は異議をした債権者と無名義債権者への異議をした債務者である。
学習ポイント:配当異議の訴えは異議債権者と無名義債権者への異議債務者。
第90条1項・5項
債務者の異議手段
執行力のある債務名義の正本を有する債権者に対して配当異議の申出をした債務者も、同様に配当異議の訴えを提起すれば足りる。
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正解 ×
誤り。執行力のある債務名義の正本を有する債権者に対して配当異議の申出をした債務者は、配当異議の訴えではなく、請求異議の訴え又は民事訴訟法117条1項の訴え(定期金による賠償を命じた確定判決の変更を求める訴え)を提起しなければならない(90条5項)。相手方の債務名義の有無によって提起すべき訴えが分かれる。
学習ポイント:有名義債権者相手の債務者異議は請求異議の訴え等。
第90条5項、関連:第35条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成26年度 問42エ
債務者は、配当異議の訴えを提起することができない。
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誤り
誤り。執行力のある債務名義の正本を有しない債権者に対し配当異議の申出をした債務者は、配当異議の訴えを提起できる(民事執行法90条1項)。
解説で第90条を参照している問
問題で確認する
第90条の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。