第三章 保全執行に関する手続/第三節 仮処分の執行
民事保全法 第55条(建物収去土地明渡請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分の執行)
この条の要点
- 建物収去明渡保全の執行:建物収去・敷地明渡請求権保全の仮処分は建物の処分禁止登記で執行。
- 執行方法の種類:建物収去明渡請求権保全のための建物の処分禁止の仮処分は、処分禁止登記で執行する。
条文原文
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第55条(建物収去土地明渡請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分の執行)
建物の収去及びその敷地の明渡しの請求権を保全するため、その建物の処分禁止の仮処分命令が発せられたときは、その仮処分の執行は、処分禁止の登記をする方法により行う。
②第四十七条第二項及び第三項並びに民事執行法第四十八条第二項、第五十三条及び第五十四条の規定は、前項の処分禁止の仮処分の執行について準用する。
この条文の〇×問題(2問)
建物収去明渡保全の執行
甲が乙に対し乙所有の建物の取り壊しと敷地の返還を求める権利を保全するために当該建物の処分を禁ずる仮処分が発せられたとき、その執行は建物について処分禁止の登記をする方式で行われる。
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正解 ○
正しい。建物の収去及びその敷地の明渡しの請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分の執行は、処分禁止の登記をする方法により行う。建物の処分を凍結することで明渡請求権の実現を確保する構造であり、執行官が建物を占有する方法ではない点を確認する。
学習ポイント:建物収去・敷地明渡請求権保全の仮処分は建物の処分禁止登記で執行。
第55条1項
執行方法の種類
建物の収去及びその敷地の明渡しの請求権を保全するため、その建物の処分禁止の仮処分を執行するときは、執行官が当該建物の占有を取得する方法により行う。
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正解 ×
誤り。建物の収去及びその敷地の明渡しの請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分の執行は、処分禁止の登記をする方法により行う(55条1項)。執行官が建物の占有を取得する方法ではない。占有移転禁止の仮処分など、別の類型の仮処分の執行方法とは区別して整理する必要がある。
学習ポイント:建物収去明渡請求権保全のための建物の処分禁止の仮処分は、処分禁止登記で執行する。
第55条1項、関連:第49条1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和2年度 問57オ
甲建物について、Bの建物収去土地明渡請求権を保全するため、所有権の処分禁止の仮処分の登記がされた後、Cを登記名義人とする所有権の移転の登記がされたときは、Bは、Aに対して甲建物を収去し、土地の明渡しを命ずる旨の判決書の正本及び当該判決の確定証明書を提供し、単独で当該仮処分の登記に後れるCのための登記の抹消を申請することはできない。
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正しい
正しい。建物収去土地明渡請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分(民事保全法55条1項)の効力は、本案の債務名義に基づいて建物の譲受人に対しても建物収去土地明渡しの強制執行をすることができる点にあり(64条)、仮処分債権者が処分禁止の登記に後れる登記を抹消することは認められていない。したがって、Bは単独でCのための登記の抹消を申請することはできない。
解説で第55条を参照している問
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第55条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。