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第一編 総則/第七章 時効/第一節 総則

民法 第151条(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)

分野:時効

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中賃貸不動産経営管理士重要度 中マンション管理士重要度 中管理業務主任者重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 協議を行う旨の合意の電磁的記録による方式:協議合意の書面性は電磁的記録でも満たされる。方式を欠く口頭合意だけが効力を持たない。
  • 催告猶予中の協議合意の効力否定:催告の猶予と協議合意の猶予は相互に排他的で、一方の猶予中の他方の事由は効力を生じない。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第151条(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)

権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか早い時までの間は、時効は、完成しない。

一 その合意があった時から一年を経過した時

二 その合意において当事者が協議を行う期間(一年に満たないものに限る。)を定めたときは、その期間を経過した時

三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から六箇月を経過した時

②前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて五年を超えることができない。

③催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない。同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。

④第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

⑤前項の規定は、第一項第三号の通知について準用する。

この条文の〇×問題(2問)

協議を行う旨の合意の電磁的記録による方式

債権者と債務者が、権利についての協議を行う旨の合意を電子メールなどの記録形式で交わした場合でも、その合意は書面によるものと同様に扱われ、時効の完成を猶予する効力が認められる。

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正解 ○

正しい。協議を行う旨の合意は書面ですることが要件であるが、内容を記録した電磁的記録によってされた合意は書面によるものとみなされる。したがって電子メール等による合意も書面合意と同様に時効完成猶予の効力を生じる。

学習ポイント:協議合意の書面性は電磁的記録でも満たされる。方式を欠く口頭合意だけが効力を持たない。

第151条4項・1項

催告猶予中の協議合意の効力否定

催告によって時効の完成が猶予されている間に、当事者が権利についての協議を行う旨の合意を書面でした場合、催告による猶予に加えて、協議合意による完成猶予の効力も発生する。

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正解 ×

誤り。催告によって時効の完成が猶予されている間にされた協議を行う旨の合意は、完成猶予の効力を有しない。逆に協議合意による猶予の間にされた催告も同様に効力を持たず、一方の猶予中に他方の事由を重ねて猶予を延長することは認められない。

学習ポイント:催告の猶予と協議合意の猶予は相互に排他的で、一方の猶予中の他方の事由は効力を生じない。

第151条3項、関連:第150条1項

この条文を解説で参照する過去問

司法書士令和4年度 問6ウ

権利についての協議を行う旨の合意が書面でされ、時効の完成が猶予されている間に、再度、権利についての協議を行う旨の合意がされた場合においては、当該合意による時効の完成猶予の効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができない。

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正しい

正しい。書面による協議合意の完成猶予中の再度の合意による猶予は、猶予がなかったとすれば時効が完成すべき時から通じて5年を超えることができない(151条2項)。

マン管令和3年度 問13肢2

管理組合が、管理費を滞納している区分所有者Aに対する支払の催告に基づく時効の完成猶予期間を経過した後に、その支払額や支払方法について、あらためてAと協議を行う旨の合意が書面でなされたときには、その合意から1年を経過した時、協議期間を定めている場合にはその期間を経過した時、当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する通知を書面で送付した場合にはその通知の到達から6ヵ月を経過した時、の最も早い時まで時効の完成猶予が認められる。

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誤り

誤り。協議続行拒絶の通知による猶予の終期は通知の時から6か月経過時であり、通知の到達時からではない(民法151条2項3号)。

問題で確認する

第151条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。