第二編 物権/第十章 抵当権/第二節 抵当権の効力
民法 第373条(抵当権の順位)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 抵当権の順位の決定基準:抵当権の順位は設定契約の先後ではなく登記の前後で決まり、動産質の設定前後基準と混同しない。
- 抵当権の順位変更と利害関係者の承諾:抵当権の順位変更には当事者の合意と登記に加え、変更で不利益を受ける利害関係者の承諾が必要。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第373条(抵当権の順位)
同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。
この条文の〇×問題(2問)
抵当権の順位の決定基準
同一の不動産に先後して数個の抵当権が設定された場合、質権の順位が設定の先後で決まるのと同様に、抵当権の順位も各設定契約が締結された先後によって決まる。
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正解 ×
誤り。同一の不動産に数個の抵当権が設定されたとき、その順位は登記の前後による。動産質の順位が設定の前後で決まるのとは異なり、不動産の抵当権では設定契約の時期ではなく登記をした時期が順位を決める基準となる。
学習ポイント:抵当権の順位は設定契約の先後ではなく登記の前後で決まり、動産質の設定前後基準と混同しない。
第373条、関連:第355条・第177条
抵当権の順位変更と利害関係者の承諾
同一の不動産に第一順位から第三順位までの抵当権が設定されている場合、第一順位の抵当権者と第三順位の抵当権者が順位を交換する合意をし変更の登記を備えれば、その変更によって不利益を受ける第二順位の抵当権者の承諾がなくても順位変更の効力は生ずる。
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正解 ×
誤り。抵当権の順位は各抵当権者の合意によって変更できるが、利害関係を有する者があるときはその承諾を得なければならず、変更は登記をしなければ効力を生じない。第一・第三順位の交換により利益を失う第二順位者は利害関係者であり、その承諾なく変更は効力を生じない。
学習ポイント:抵当権の順位変更には当事者の合意と登記に加え、変更で不利益を受ける利害関係者の承諾が必要。
第374条1項ただし書・2項、関連:第373条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士令和3年度 問11オ
不動産売買の先取特権は、その効力を保存するために必要な登記がされていれば、その登記に先立って登記されている抵当権に優先する。
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誤り
誤り。不動産売買の先取特権と抵当権が競合する場合、優先順位は登記の先後による(341条・373条)。先取特権の登記に先立つ抵当権登記があるときは抵当権が優先する。
司法書士令和2年度 問12オ
同一の不動産について数個の不動産質権が設定されたときは、その不動産質権の順位は、設定の前後による。
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誤り
誤り。同一不動産に数個の不動産質権が設定されたときの順位は、設定の前後ではなく登記の前後による(民法361条・373条)。
司法書士平成29年度 問11ウ
不動産の売買の先取特権は、売買契約と同時に、不動産の代価又はその利息の弁済がされていない旨を登記した場合には、その前に登記された抵当権に先立って行使することができる。
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誤り
誤り。先取特権の効力には抵当権の規定が準用され(民法341条)、順位は登記の前後によるため(民法373条準用)、先に登記された抵当権に先立って行使できない。
マン管令和2年度 問13肢4
201号室にAのFに対する債務を担保するためにFの抵当権が設定された場合には、Bの抵当権とFの抵当権の順位は、抵当権設定契約の前後によって決まる。
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誤り
誤り。抵当権相互の順位は設定契約の前後ではなく登記の前後によって決まる。
問題で確認する
第373条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。