資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二編 物権/第十章 抵当権/第四節 根抵当

民法 第398条の3(根抵当権の被担保債権の範囲)

分野:抵当権・根抵当

出題試験:宅建重要度 中行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 元本確定後に行使できる付従債権の範囲:普通抵当権の定期金二年制限は根抵当権に及ばず、極度額の範囲内で全部を行使できる。
  • 取引によらない手形債権の行使制限と善意保護:事由後の取得は原則行使不可だが、その事由を知らずに取得した債権は例外的に行使できる。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第398条の3(根抵当権の被担保債権の範囲)

根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部について、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができる。

②債務者との取引によらないで取得する手形上若しくは小切手上の請求権又は電子記録債権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げる事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したものであっても、その事由を知らないで取得したものについては、これを行使することを妨げない。

一 債務者の支払の停止

二 債務者についての破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立て

三 抵当不動産に対する競売の申立て又は滞納処分による差押え

この条文の〇×問題(2問)

元本確定後に行使できる付従債権の範囲

担保すべき元本が確定した後の根抵当権についても、利息その他の定期金や債務不履行による損害賠償は、満期となった最後の二年分についてしか行使することができない。

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正解 ×

誤り。根抵当権者は、確定した元本のほか利息その他の定期金及び債務不履行による損害賠償の全部について、極度額を限度として行使できる。普通抵当権で定期金を最後の二年分に制限する規定は根抵当権には及ばない。

学習ポイント:普通抵当権の定期金二年制限は根抵当権に及ばず、極度額の範囲内で全部を行使できる。

第398条の3第1項、関連:第375条

取引によらない手形債権の行使制限と善意保護

債務者との取引によらないで取得した手形上の請求権を被担保債権としている場合、債務者が支払を停止した後にその手形を取得した者は、支払の停止を知らなかったときでも、その請求権について根抵当権を行使することはできない。

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正解 ×

誤り。支払の停止、破産手続開始等の申立て、抵当不動産への競売申立て又は滞納処分による差押えがあった後に取得した手形債権は原則として行使できないが、これらの事由を知らないで取得したものについては行使が妨げられない。

学習ポイント:事由後の取得は原則行使不可だが、その事由を知らずに取得した債権は例外的に行使できる。

第398条の3第2項本文・ただし書

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和4年 問29肢4

本件根抵当権について元本が確定した後、当該確定した元本の額が極度額に満たない場合には、Bは、当該確定した元本に係る最後の2年分の利息、損害金については、極度額を超えても、本件根抵当権を行使して優先弁済を受けることができる。

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誤り

根抵当権者は、確定した元本と利息・損害金の全部について極度額を限度として行使でき(398条の3第1項)、極度額を超えて優先弁済を受けることはできない。最後の2年分の制限(375条)は普通抵当権の規定である。妥当でない。

行政書士令和2年 問29肢1

被担保債権の範囲は、確定した元本および元本確定後の利息その他の定期金の2年分である。

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誤り

元本確定後の利息・定期金は極度額内で担保され、『2年分』の制限は根抵当権には適用されない(民法398条の3。375条は通常抵当)。誤り。

司法書士令和5年度 問15ア

根抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

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誤り

誤り。根抵当権は確定した元本並びに利息その他の定期金及び損害賠償の全部について極度額を限度として行使でき、最後の2年分に限定されない(398条の3第1項)。

司法書士平成26年度 問14ウ

根抵当権者は、確定した元本及び元本の確定前に発生した被担保債権の利息のうち満期となった最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。

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誤り

誤り。根抵当権者は、確定した元本並びに利息その他の定期金及び債務不履行による損害賠償の全部について極度額を限度として行使でき(民法398条の3第1項)、最後の2年分に限られるのは抵当権の場合である。

問題で確認する

第398条の3の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。