第三編 債権/第二章 契約/第二節 贈与
民法 第551条(贈与者の引渡義務等)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 贈与者の引渡義務の範囲(特定時の状態):贈与者の引渡義務は目的特定時の状態を基準とし、原則として売主並みの担保責任は負わない。
- 負担付贈与における担保責任の限度:負担付贈与では負担の限度で売主と同じ担保責任を負う。全責任でも無責任でもない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第551条(贈与者の引渡義務等)
贈与者は、贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し、又は移転することを約したものと推定する。
②負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任を負う。
この条文の〇×問題(2問)
贈与者の引渡義務の範囲(特定時の状態)
贈与契約の贈与者は、契約締結時における目的物の品質や価値を保証する責任を負うものではなく、贈与の目的として物が特定した時の状態で引き渡せば足りるものと推定される。
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正解 ○
正しい。民法551条1項は、贈与者が目的物を贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し又は移転することを約したものと推定する。贈与は無償契約で贈与者の担保責任は限定され、負担付贈与の場合にのみ負担の限度で売主と同じ責任を負う。
学習ポイント:贈与者の引渡義務は目的特定時の状態を基準とし、原則として売主並みの担保責任は負わない。
第551条1項・2項
負担付贈与における担保責任の限度
受贈者に一定の負担を課す旨の定めが付された贈与であっても贈与は無償契約にほかならないから、引き渡された目的物が契約の内容に適合しない場合でも、贈与者は一切の担保責任を負わない。
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正解 ×
誤り。民法551条2項は、負担付贈与の贈与者がその負担の限度において売主と同じく担保の責任を負うと定める。負担部分は対価的性格を持つため562条以下の売主の責任が負担の範囲で及び、一切負わないとする点が誤りである。
学習ポイント:負担付贈与では負担の限度で売主と同じ担保責任を負う。全責任でも無責任でもない。
第551条2項、関連:第553条・第562条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士平成24年 問32肢2
贈与契約においては対価性を維持する必要がないため、目的物に瑕疵があったとしても、贈与者は、それについて善意であるか悪意であるかにかかわりなく担保責任を負わない。
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妥当でない
贈与者は瑕疵を知りながら告げなかったときは担保責任を負う(551条1項)。悪意の場合も責任を負う。妥当でない。
司法書士令和6年度 問18オ
Aが、BがCに10年間にわたり毎年200万円を支払うという負担付きで、Bに対して4000万円に相当すると考えた甲建物を贈与した場合において、甲建物に不具合が存在していたために3000万円の価値しかないことが判明したときであっても、Bは、Aに対し、Cに支払うべき金銭の減額を請求することはできない。
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正しい
正しい。負担付贈与では贈与者はその負担の限度においてのみ担保責任を負う(551条2項)。負担の総額2000万円を下回る価値減少分については負担金額の減額を請求できない。
宅建令和2年10月 問9肢3
②の契約については、Aは、その負担の限度において、売主と同じく担保責任を負う。
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正しい
正しい。負担付贈与では贈与者は負担の限度で売主と同じ担保責任を負う(民法551条2項)。
解説で第551条を参照している問
問題で確認する
第551条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。