第三編 債権/第二章 契約/第三節 売買/第一款 総則
民法 第555条(売買)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 売買の諾成契約性:約束の合致だけで効力が生じるのが諾成契約。引渡しや支払は成立要件ではなく履行である。
- 代金は金銭に限ること(交換との区別):対価が金銭でなければ交換。金銭を併せて移転する交換でも代金規定が準用されるだけで売買ではない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第555条(売買)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
この条文の〇×問題(2問)
売買の諾成契約性
売買契約は、当事者の一方が財産権の移転を約し、相手方がその代金を支払うことを約した時点で効力を生じ、目的物の現実の引渡しや代金の支払が行われなくても契約は成立する。
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正解 ○
正しい。売買は財産権の移転と代金支払の約束だけで効力を生ずる諾成契約であり、引渡しや代金支払は契約成立後の履行の問題であって成立要件ではない。金銭等の物を受け取ることで初めて効力を生じる消費貸借のような要物契約とは構造が異なる。
学習ポイント:約束の合致だけで効力が生じるのが諾成契約。引渡しや支払は成立要件ではなく履行である。
第555条、関連:第587条
代金は金銭に限ること(交換との区別)
甲が乙に土地の所有権を移転することを約し、乙が甲に建物の所有権を移転することを約した。この契約は対価のある財産権の移転を互いに約束する双務契約であるから、金銭の支払の約束がなくても売買としての効力を生ずる。
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正解 ×
誤り。売買は相手方が「代金」を支払うことを約する契約であり、代金とは金銭を意味する。土地と建物の所有権を互いに移転し合う約束は対価が金銭でないため交換に当たる。交換の一方が他の権利とともに金銭を移転する場合は、その金銭について売買の代金に関する規定が準用されるにすぎない。
学習ポイント:対価が金銭でなければ交換。金銭を併せて移転する交換でも代金規定が準用されるだけで売買ではない。
第555条、関連:第586条
根拠・関連条文
問題で確認する
第555条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。