資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第五編 相続/第七章 遺言/第二節 遺言の方式/第一款 普通の方式

民法 第973条(成年被後見人の遺言)

分野:相続人の不存在・遺言

出題試験:宅建行政書士重要度 中司法書士重要度 中

重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。

この条の要点

  • 秘密証書遺言での医師の記載場所:秘密証書では医師の能力回復の記載は遺言書ではなく封紙にする。
  • 医師立会い要件の対象主体:医師二人の立会いが要るのは成年被後見人だけで、被保佐人・被補助人には及ばない。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第973条(成年被後見人の遺言)

成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。

②遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

この条文の〇×問題(2問)

秘密証書遺言での医師の記載場所

成年被後見人が判断力を一時的に回復した際に秘密証書の方式で遺言をする場合、立会医師が行う回復状態を証する記録は、証書本文ではなく封書の封紙上に記されなければならない。

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正解 ○

正しい。立ち会った医師は遺言時に事理弁識能力を欠く状態になかった旨を記載して署名押印するが、秘密証書遺言ではその記載場所は遺言書ではなく封紙とされる。遺言内容を封書内に秘匿する方式と整合させるため、回復状態の証明は封紙上で行う。

学習ポイント:秘密証書では医師の能力回復の記載は遺言書ではなく封紙にする。

第973条2項ただし書

医師立会い要件の対象主体

事理を弁識する能力を一時回復した被保佐人又は被補助人が遺言をする場合にも、成年被後見人と同様に、医師二人以上の立会いがなければならない。

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正解 ×

誤り。医師二人以上の立会いが要求されるのは成年被後見人が遺言する場合に限られる。被保佐人・被補助人は遺言について保佐人・補助人の同意も不要とされ、医師の立会いを要する方式上の特則も及ばない。制限行為能力者の類型ごとの扱いの区別が必要である。

学習ポイント:医師二人の立会いが要るのは成年被後見人だけで、被保佐人・被補助人には及ばない。

第973条1項、関連:第962条

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和5年 問35ア

重度の認知症により成年被後見人となった高齢者は、事理弁識能力を一時的に回復した場合であっても、後見開始の審判が取り消されない限り、遺言をすることができない。

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成年被後見人は事理弁識能力を一時的に回復した場合に医師2名以上の立会いで遺言できる(民法973条)。誤り。

行政書士平成29年 問35オ

成年被後見人は、事理弁識能力を欠いている場合には遺言をすることができないが、一時的に事理弁識能力を回復した場合には遺言をすることができ、その場合、法定代理人または三親等内の親族二人の立会いのもとで遺言書を作成しなければならない。

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成年被後見人が事理弁識能力を一時回復した場合の遺言には医師2名以上の立会いが必要(973条)。法定代理人・親族の立会いではない。誤り。

司法書士令和6年度 問22エ

成年被後見人は、事理を弁識する能力を一時回復した時に、医師二人の立会いがあれば、自筆証書によって遺言をすることができる。

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正しい

正しい。成年被後見人は、事理を弁識する能力を一時回復した時に医師2人以上の立会いがあれば遺言をすることができる(973条1項)。

問題で確認する

第973条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。