第二編 普通地方公共団体/第七章 執行機関/第二節 普通地方公共団体の長/第四款 議会との関係
地方自治法 第179条
この条の要点
- 専決処分の事由:専決処分の事由は不成立・緊急・不議決。事後は次の会議で報告と承認を要する。
- 専決処分の除外事件:副知事・副市町村長及び総合区長の選任同意は専決処分の対象外。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第179条
普通地方公共団体の議会が成立しないとき、第百十三条ただし書の場合においてなお会議を開くことができないとき、普通地方公共団体の長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、又は議会において議決すべき事件を議決しないときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができる。ただし、第百六十二条の規定による副知事又は副市町村長の選任の同意及び第二百五十二条の二十の二第四項の規定による第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市の総合区長の選任の同意については、この限りでない。
②議会の決定すべき事件に関しては、前項の例による。
③前二項の規定による処置については、普通地方公共団体の長は、次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない。
④前項の場合において、条例の制定若しくは改廃又は予算に関する処置について承認を求める議案が否決されたときは、普通地方公共団体の長は、速やかに、当該処置に関して必要と認める措置を講ずるとともに、その旨を議会に報告しなければならない。
この条文の〇×問題(2問)
専決処分の事由
団体の長には、議会の議決対象である事件を、議会が成立しない・招集する時間的余裕のない緊急時・議会が議決を行わない、という各状況において自ら処分する権限が認められる。
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正解 ○
正しい。議会不成立、議会を招集する時間的余裕のない緊急事態、議会の不議決の場合には、長は議会の議決すべき事件を自ら処分できる。これがいわゆる緊急を要する場合等の専決処分であり、事後に次の会議で報告して承認を求める必要がある。
学習ポイント:専決処分の事由は不成立・緊急・不議決。事後は次の会議で報告と承認を要する。
第百七十九条1項・3項
専決処分の除外事件
副知事又は副市町村長を選任する場合の議会の同意についても、議会が議決をしないときには、長は専決処分によってその同意に代えることができる。
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正解 ×
誤り。専決処分は、副知事又は副市町村長の選任の同意、並びに指定都市の総合区長の選任の同意には適用されない。首長の補助となる重要人事の同意は議会の意思に委ねるべきものとされているためである。第百七十九条1項ただし書は、副知事等及び指定都市の総合区長の選任の同意を適用対象から除外している。
学習ポイント:副知事・副市町村長及び総合区長の選任同意は専決処分の対象外。
第百七十九条1項ただし書
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和7年 問23肢4
知事は、緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認める場合には、議決事項を専決処分とすることができるが、後に議会がこれを承認しない場合には、当該専決処分は無効となる。
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妥当でない
緊急専決処分は議会の不承認により無効となるのではなく、知事が責任を負うにとどまる(自治法179条3項)。
行政書士令和3年 問24エ
普通地方公共団体の議会が成立し、開会している以上、議会において議決すべき事件が議決されないことを理由に、長が当該事件について処分(専決処分)を行うことはできない。
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議会が成立・開会中でも、議決すべき事件が議決されないときは長の専決処分が認められる(自治法179条)。誤り。
解説で第179条を参照している問
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第179条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。