第一編 総則/第五章 法律行為/第三節 代理
民法 第115条(無権代理の相手方の取消権)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 本人の追認後の相手方の取消しの可否:無権代理の相手方の取消権は本人の追認前に限られ、追認後は取消しできない。
- 表見代理成立時の無権代理としての取消し:表見代理と無権代理は競合し、相手方はどちらのルールを主張するか選べる。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第115条(無権代理の相手方の取消権)
代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことができる。ただし、契約の時において代理権を有しないことを相手方が知っていたときは、この限りでない。
この条文の〇×問題(2問)
本人の追認後の相手方の取消しの可否
代理権を有しない者がした契約について、本人がその契約を追認した後であっても、契約の相手方は、契約時に代理権がなかった事実を理由に、その契約を取り消すことができる。
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正解 ×
誤り。相手方の取消権は、本人が追認をしない間に限り認められる。本人が追認すれば契約は確定的に有効となり、その後に相手方が取消しをすることはできない。追認前に限られるという時期的限定を落とすと結論を誤る。
学習ポイント:無権代理の相手方の取消権は本人の追認前に限られ、追認後は取消しできない。
第115条本文、関連:第113条1項
表見代理成立時の無権代理としての取消し
無権代理で契約が結ばれた場合に、表見代理が成立するような外観もあったときでも、契約の相手方は、本人の追認がない間は無権代理を理由にその契約を取り消すことができる。
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正解 ○
正しい。表見代理の規定は相手方を保護するためのものであり、その成立が認められる場合でも、相手方は無権代理のルールを主張することを妨げられない。本人の追認前であれば、相手方は無権代理として契約を取り消すことができる。
学習ポイント:表見代理と無権代理は競合し、相手方はどちらのルールを主張するか選べる。
第115条、関連:第109条・第110条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和元年 問28オ
無権代理行為につき、相手方はこれを取り消すことができるが、この取消しは本人が追認しない間に行わなければならない。
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無権代理の取消しは本人が追認しない間に行う必要がある(民法115条)。妥当。
マン管令和2年度 問12肢4
売買契約後にBに代理権がなかったことを知ったCが、Aに対し「7日以内に追認するかどうかを確答して欲しい」旨の催告をしたが、Aがその契約の内容を判断する能力があるにもかかわらず、その期間内に確答しなかったときは、その契約を追認したものとみなされる。
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誤り
誤り。追認確答の催告に期間内に確答がない場合は追認を拒絶したものとみなされ、追認したものとみなされるのではない。
管業令和2年度 問5肢2
Cは、本件契約の締結時に、Aが代理権を有していないことを知らなかったときは、Bが追認しない間は、本件契約を取り消すことができる。
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正しい
正しい。無権代理を知らなかった相手方は、本人の追認がない間は契約を取り消すことができる。
解説で第115条を参照している問
問題で確認する
第115条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。