資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第一章 建物の区分所有/第一節 総則

建物の区分所有等に関する法律 第4条(共用部分)

分野:総則

出題試験:宅建行政書士マンション管理士管理業務主任者

この条の要点

  • 法定共用部分:廊下・階段は法定共用部分。規約で専有部分化は不可。
  • 規約による共用化の対抗要件:規約による共用部分指定は登記が対抗要件。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第4条(共用部分)

数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。

②第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

条文の要点

規約共用部分とは、本来は区分所有権の目的たりうる建物の部分や附属の建物で、規約により共用部分とされたものをいいます(4条2項)。

法定共用部分と異なり規約の定めが成立の前提で、さらにその旨の登記をしなければ第三者に対抗できません。逆の方向、つまり構造上共用の部分を規約で専有部分にすることは認められません。

規約共用部分の対象と登記

指定できるのは1条の建物の部分と附属の建物に限られ、屋根のない駐輪場のような土地の施設は対象外です。当事者間では規約の定めだけで共用部分になりますが、後からその部分を取得する第三者に主張するには登記が不可欠です。

項役割内容
1項効果構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供される建物の部分は、規約の定めなしに区分所有権の目的から外れる
2項前段要件建物の部分と附属の建物は、規約の定めによって共用部分にできる
2項後段例外規約共用部分である旨の登記をしなければ、第三者に対抗できない

具体例

A・Bが住むマンションの規約で、Aが所有する専有部分を集会室として共用部分とする定めが置かれ、その旨の登記もされました。Aがその部分をCに売却しようとしています。

規約の定めと登記があれば、Cに対しても共用部分であることを主張でき、Aは専有部分として処分できません。

反例(結論が変わる)

同じ設定で、規約の定めだけで登記がされていない場合に変えます。

登記がなければ第三者Cに共用部分であることを対抗できず、Cは専有部分として取得し得ます。

関連条との違い

  • 区分所有法 第5条:規約による建物の敷地も同じ拡張型の構造だが、5条には登記を要する対抗要件の定めがない
  • 区分所有法 第11条:共用部分は全員の共有が原則で規約変更は可能だが、27条の管理所有を除き区分所有者以外を所有者にする定めはできない

過去問で誤りとされた肢の型

  • マン管令和7年度 問18肢4

    別棟の附属建物を規約で共用部分とした場合、登記がなくても第三者に対抗できるとする誤り。規約共用部分の登記は対抗要件

  • マン管令和5年度 問1肢1

    附属の建物は規約で共用部分にできないとする誤り。指定の対象は建物の部分と附属の建物の両方

  • 管業令和3年度 問37肢2

    屋根のない駐輪場を規約共用部分の対象とする誤り。対象は建物の部分と附属の建物に限られ、土地の施設は含まれない

ほかの誤り肢は「この条文を解説で参照する過去問」で確認できます。

法令版: 2026年4月1日施行版

この条文の〇×問題(2問)

法定共用部分

数個の専有部分に通ずる廊下や階段室など、構造上区分所有者の全員または一部の共用に供されるべき建物の部分は、規約で定めても区分所有権の目的とすることはできない。

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正解 ○

正しい。廊下・階段室その他構造上共用に供されるべき建物の部分は法定共用部分であり、当然に区分所有権の目的とならない。規約で専有部分とする方向には転換できず、逆に専有部分たりうる部分や附属建物の共用部分化だけが認められる。

学習ポイント:廊下・階段は法定共用部分。規約で専有部分化は不可。

第4条1項

規約による共用化の対抗要件

専有部分となりうる建物の部分や附属の建物を規約で共用部分と定めれば、登記をしなくても第三者に対してその効力を主張できる。

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正解 ×

誤り。規約による共用部分の指定は当事者間では有効だが、その旨の登記をしなければ第三者に対抗できない。規約への記載だけでは、後からその部分について専有部分の取得を主張する第三者に共用部分であることを対抗できないので、対抗要件としての登記が不可欠である。

学習ポイント:規約による共用部分指定は登記が対抗要件。

第4条2項

この条文を解説で参照する過去問

マン管令和7年度 問1肢3

規約共用部分については、共用部分である旨の表示に関する登記をしなければ、これをもって第三者に対抗することはできない。

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正しい

正しい。規約により共用部分としたものは、共用部分である旨の登記をしなければ第三者に対抗することができない。

マン管令和7年度 問18肢4

区分建物が属する一棟の建物とは別棟の建物で、一棟の建物の附属の建物である倉庫は、共用部分である旨の登記をしなくても、共用部分であることを第三者に対抗することができる。

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誤り

誤り。別棟の附属建物を共用部分とするには規約による定め(規約共用部分)であり、登記をしなければ第三者に対抗できない。

マン管令和5年度 問1肢1

専有部分は、規約により共用部分とすることができるが、附属の建物は、規約により共用部分とすることはできない。

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誤り

誤り。附属の建物も、規約により共用部分とすることができる。

マン管令和5年度 問1肢4

専有部分に属しない建物の附属物は、「共用部分」である。

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正しい

正しい。専有部分に属しない建物の附属物は法定共用部分である。

マン管令和4年度 問1肢1

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誤り

誤り。該当するのはア・イ・エの三つ。ウの建物の敷地は建物の部分や附属物ではなく、共用部分の定義に含まれない。

マン管令和4年度 問1肢3

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正しい

正しい。ア・イ・エの三つが共用部分に当たる。規約で共用部分と定められた附属の建物も共用部分に含まれる。

マン管平成30年度 問4肢1

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誤り

誤り。イは附属の建物も規約で共用部分とすることができるため誤りで、ア・イの組合せは誤り。

管業令和3年度 問37肢2

建物横に設置した屋根のない駐輪場

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誤り

誤り。規約共用部分とできるのは建物の部分及び附属の建物であり、屋根のない駐輪場は含まれない。

管業令和3年度 問37肢3

区分所有者全員が利用可能な専有部分

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正しい

正しい。区分所有者の専有部分も、規約により共用部分とすることができる。

管業令和3年度 問37肢4

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誤り

誤り。エントランスホールは構造上当然に共用部分とされる法定共用部分である。

問題で確認する

第4条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。