第二編 商行為/第五章 仲立営業
商法 第543条(定義)
この条の要点
- 仲立人となるための媒介対象の限定:仲立人の媒介対象は商行為。非商行為の仲介のみを業とする者は仲立人でない。
- 仲立人と問屋の地位の違い:仲立人は取引の媒介にとどまる。自己の名で取引するのは問屋。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第543条(定義)
この章において「仲立人」とは、他人間の商行為の媒介をすることを業とする者をいう。
この条文の〇×問題(2問)
仲立人となるための媒介対象の限定
商人でない個人どうしの居住用住宅の売買のように、商行為でない行為の媒介のみを業とする者は、商法上の仲立人には当たらない。
正解と解説を見る
正解 ○
正しい。仲立人とは、他人間の商行為の媒介をすることを業とする者をいい(543条)、媒介の対象が商行為であることが要件となる。商人でない個人間の居住用住宅の売買のような非商行為の媒介のみを業とする者は、商法上の仲立人に当たらない。もっとも、不動産の売買でも、投機目的の取得や商人の営業のためにするものは商行為となり得る。
学習ポイント:仲立人の媒介対象は商行為。非商行為の仲介のみを業とする者は仲立人でない。
第543条、関連:第501条1号・第503条
仲立人と問屋の地位の違い
仲立人は、問屋と同様に、自己の名をもって媒介に係る取引を当事者のために締結する。
正解と解説を見る
正解 ×
誤り。仲立人は当事者間の商行為の成立を媒介するにすぎず、自ら取引の当事者となることはない。自己の名をもって他人のために物品の販売又は買入れをするのは問屋であり、媒介にとどまる仲立人とは地位が異なる。両者の混同に注意が必要である。
学習ポイント:仲立人は取引の媒介にとどまる。自己の名で取引するのは問屋。
第543条、関連:第551条・第552条
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
司法書士平成31年度 問35ウ
商法上の仲立人は、その媒介した取引の成立前に当該取引の一方の当事者の氏名又は商号をその相手方に示さなかった場合であっても、当該取引の成立後相当の期間内に当該当事者の氏名又は商号を当該相手方に示したときは、当該相手方に対して自ら当該取引に係る債務を履行する義務を負わない。
正誤と理由を見る
誤り
誤り。仲立人は媒介した行為により当事者が債務を負担するときは遅滞なく各当事者に相手方の氏名・商号を示す義務を負い(商法543条1項)、これを示さなかったときは自ら履行の責任を負う(同条2項)。成立後に示しても責任を免れない。
解説で第543条を参照している問
問題で確認する
第543条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。