第一編 総則/第二章 人/第三節 行為能力
民法 第19条(審判相互の関係)
重要度は過去問の出題年度などをもとにした当サイトの評価です。
この条の要点
- 補助開始時の保佐開始審判の取消し:後見・保佐・補助の地位は併存せず、新しい開始の審判には重い既存審判の取消しが伴う。
- 開始審判の取消しと過去の行為の効力:開始審判の取消しは将来に向かって効力を生じ、既に有効にされた行為は失われない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第19条(審判相互の関係)
後見開始の審判をする場合において、本人が被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る保佐開始又は補助開始の審判を取り消さなければならない。
②前項の規定は、保佐開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被補助人であるとき、又は補助開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被保佐人であるときについて準用する。
この条文の〇×問題(2問)
補助開始時の保佐開始審判の取消し
家庭裁判所が補助開始の審判をする場合において、その本人が被保佐人であるときは、本人や親族などからの取消しの請求がなくても、家庭裁判所はその保佐開始の審判を取り消さなければならない。
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正解 ○
正しい。補助開始の審判をする場合に本人が成年被後見人又は被保佐人であるときも、既存の重い審判を取り消さなければならないとされる。後見・保佐・補助の各地位は併存せず、軽い区分への開始の審判にも重い既存審判の取消しが伴い、請求は要らない。
学習ポイント:後見・保佐・補助の地位は併存せず、新しい開始の審判には重い既存審判の取消しが伴う。
第19条2項(第1項を準用)
開始審判の取消しと過去の行為の効力
家庭裁判所が後見開始の審判をするに伴い本人に係る保佐開始の審判が取り消された場合、その取消し以前に保佐人が代理権の付与された行為として被保佐人を代理してした法律行為も、遡って無効となる。
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正解 ×
誤り。開始の審判の取消しは、将来に向かって保佐人の地位や権限を失わせるものであり、取消し前に付与された権限に基づき有効にされた行為の効力には影響しない。遡って無効となるという結論は、審判の取消しと法律行為の取消しの効果を混同したものである。
学習ポイント:開始審判の取消しは将来に向かって効力を生じ、既に有効にされた行為は失われない。
第19条1項、関連:第876条の4第1項
根拠・関連条文
この条文を解説で参照する過去問
行政書士令和7年 問27肢5
制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人または補助人に対し、その権限内の行為について、1ヵ月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をした場合、これらの者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
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正しい
行為能力者とならない間に法定代理人らへの催告に確答がなければ追認したものとみなされる(民法19条3項)。
司法書士令和8年度 問4オ
家庭裁判所は、後見開始の審判をする場合において、本人が保佐開始の審判を受けた者であるときは、当該保佐開始の審判を取り消さなければならない。
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正しい
正しい。後見開始の審判をする場合、本人が保佐開始の審判を受けた者であるときは、保佐開始の審判を取り消さなければならない(19条1項)。
解説で第19条を参照している問
問題で確認する
第19条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。