資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二編 株式会社/第二章 株式/第四節 株式会社による自己の株式の取得/第一款 総則

会社法 第155条

分野:自己株式の取得・株式等売渡請求

出題試験:行政書士司法書士

この条の要点

  • 自己株式取得の法定主義:自己株式取得は法定列挙の場合のみ。定款自治で取得可能場面を広げることはできない。
  • 包括承継による自己株式取得の可否:吸収分割・合併による承継や事業全部の譲受けに伴う自社株式の取得は法定の取得事由。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第155条

株式会社は、次に掲げる場合に限り、当該株式会社の株式を取得することができる。

一 第百七条第二項第三号イの事由が生じた場合

二 第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求があった場合

三 次条第一項の決議があった場合

四 第百六十六条第一項の規定による請求があった場合

五 第百七十一条第一項の決議があった場合

六 第百七十六条第一項の規定による請求をした場合

七 第百九十二条第一項の規定による請求があった場合

八 第百九十七条第三項各号に掲げる事項を定めた場合

九 第二百三十四条第四項各号(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)に掲げる事項を定めた場合

十 他の会社(外国会社を含む。)の事業の全部を譲り受ける場合において当該他の会社が有する当該株式会社の株式を取得する場合

十一 合併後消滅する会社から当該株式会社の株式を承継する場合

十二 吸収分割をする会社から当該株式会社の株式を承継する場合

十三 前各号に掲げる場合のほか、法務省令で定める場合

この条文の〇×問題(2問)

自己株式取得の法定主義

株式会社は、株主総会で自己株式の取得を認める旨の定款の定めを設ければ、法律に定める場合以外でも、その定款の定めに基づき自己の株式を自由に取得することができる。

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正解 ×

誤り。株式会社が自己の株式を取得できるのは法律に列挙された場合に限られる。定款で取得を許可する旨を定めても、法定の場合以外に自己株式を取得することはできない。自己株式取得は法定主義である。この命題は「自己株式取得の法定主義」の取り違えを誘うひっかけである。

学習ポイント:自己株式取得は法定列挙の場合のみ。定款自治で取得可能場面を広げることはできない。

第155条

包括承継による自己株式取得の可否

株式会社が吸収分割によって他の会社から財産を承継する際、承継財産の中に自社の株式が含まれていれば、その株式を自己株式として取得することが可能である。

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正解 ○

正しい。株式会社は、吸収分割をする会社から当該株式会社の株式を承継する場合には、自己株式を取得できる(155条12号)。このほか、他の会社の事業の全部を譲り受ける場合にその会社が有する自社株式を取得する場合(10号)や、合併後消滅する会社から自社株式を承継する場合(11号)も法定の取得事由である。

学習ポイント:吸収分割・合併による承継や事業全部の譲受けに伴う自社株式の取得は法定の取得事由。

第155条10号〜12号

この条文を解説で参照する過去問

行政書士令和2年 問38肢3

株式会社が他の会社の事業の全部を譲り受ける場合には、当該株式会社は、当該他の会社が有する当該株式会社の株式を取得することができる。

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正しい

他社の事業全部を譲受ける場合、その会社の有する自社株式を取得できる(会社法155条6号)。正しい。

司法書士平成25年度 問29ウ

株式会社は、吸収分割により、他の会社から、自己の株式を承継することができるが、親会社株式を承継することはできない。

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誤り

誤り。自己株式は吸収分割による承継取得が可能だが(会社法155条12号)、親会社株式も吸収分割により承継する場合は例外的に取得できる(会社法135条2項3号)。

問題で確認する

第155条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。