第二編 株式会社/第九章 清算/第一節 総則/第二款 清算株式会社の機関/第三目 清算人の職務等
会社法 第482条(業務の執行)
この条の要点
- 複数清算人の業務決定:複数清算人の業務決定は過半数。定款で別段の定めはできるが、全員一致は法定原則ではない。
- 委任できない業務執行事項:清算人が複数なら業務は過半数で決定。支配人選解任・支店の設置等は委任できない。
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第482条(業務の執行)
清算人は、清算株式会社(清算人会設置会社を除く。以下この条において同じ。)の業務を執行する。
②清算人が二人以上ある場合には、清算株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもって決定する。
③前項の場合には、清算人は、次に掲げる事項についての決定を各清算人に委任することができない。
一 支配人の選任及び解任
二 支店の設置、移転及び廃止
三 第二百九十八条第一項各号(第三百二十五条において準用する場合を含む。)に掲げる事項
四 清算人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他清算株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
④第三百五十三条から第三百五十七条(第三項を除く。)まで、第三百六十条並びに第三百六十一条第一項及び第四項の規定は、清算人(同条の規定については、第四百七十八条第二項から第四項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)について準用する。この場合において、第三百五十三条中「第三百四十九条第四項」とあるのは「第四百八十三条第六項において準用する第三百四十九条第四項」と、第三百五十四条中「代表取締役」とあるのは「代表清算人(第四百八十三条第一項に規定する代表清算人をいう。)」と、第三百六十条第三項中「監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社」とあるのは「監査役設置会社」と読み替えるものとする。
この条文の〇×問題(2問)
複数清算人の業務決定
清算人が二人以上ある清算株式会社の業務は、定款に別段の定めがない限り、清算人全員の一致をもって決定する。
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正解 ×
誤り。清算人が二人以上ある場合、清算株式会社の業務は定款に別段の定めがない限り清算人の過半数をもって決定する。全員一致ではなく過半数決めが原則であり、持分会社の社員過半数ルールと同じ構造である。この問題は「全員一致とのすり替え」の点を混同させる命題であり、正確な要件の理解が問われる。
学習ポイント:複数清算人の業務決定は過半数。定款で別段の定めはできるが、全員一致は法定原則ではない。
第482条1項
委任できない業務執行事項
清算人が二人以上ある場合でも、支配人の選任または支店の設置・移転・廃止については、その決定を一部の清算人に委任することができない。
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正解 ○
正しい。清算人が二人以上ある場合、清算株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもって決定する(482条2項)。このとき、支配人の選任及び解任並びに支店の設置・移転・廃止などの決定は、各清算人に委任することができない(同条3項)。
学習ポイント:清算人が複数なら業務は過半数で決定。支配人選解任・支店の設置等は委任できない。
第482条2項・3項
問題で確認する
第482条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。