資格ジュピター条文穴埋め・判例演習

第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第五款 扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行の特例

民事執行法 第167条の17(扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続等の申立ての特例)

分野:強制執行/金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/債権及びその他の財産権に対する強制執行・強制執行/金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行の特例

出題試験:司法書士

この条の要点

  • 財産開示・情報取得手続後の差押命令申立ての擬制:扶養義務等の債権者が財産開示・給与情報取得を申し立てると、給与債権等の差押申立てがみなされる。
  • 財産の特定ができない場合の効果:債権を特定できないときは期間を定めた申出命令→期間内に申出がなければ取下げ擬制。

条文原文

色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。

第167条の17(扶養義務等に係る債権に基づく財産開示手続等の申立ての特例)

第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る請求権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者が次の各号に掲げる申立てをした場合には、当該申立てと同時に、当該各号に定める申立てをしたものとみなす。ただし、当該債権者が当該各号に掲げる申立ての際に反対の意思を表示したときは、この限りでない。

一 第百九十七条第一項の申立て当該申立てに係る手続において債務者(債務者に法定代理人がある場合にあつては、当該法定代理人)が開示した債権(第二百六条第一項各号に規定する債権に限る。)又は次項の規定によりその情報が提供された債権に対する差押命令の申立て

二 第二百六条第一項の申立て当該申立てに係る手続において同項各号に掲げる者がその情報を提供した同項各号に規定する債権に対する差押命令の申立て

②前項に規定する場合(同項第一号に掲げる申立てをした場合に限る。)において、執行裁判所の呼出しを受けた債務者(債務者に法定代理人がある場合にあつては、当該法定代理人)がその財産を開示しなかつたときは、債権者が別段の意思を表示した場合を除き、執行裁判所は、債務者の住所のある市町村(特別区を含む。第二百六条第一項第一号において同じ。)に対し、同号に定める事項について情報の提供をすべき旨を命じなければならない。

③第二百五条第三項から第五項までの規定は前項の規定による裁判について、第二百八条の規定は当該裁判により命じられた情報の提供について、それぞれ準用する。

④財産開示事件の記録中前項において準用する第二百八条第一項の情報の提供に関する部分についての第十七条の規定による請求は、次に掲げる者に限り、することができる。

一 申立人

二 債務者に対する第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る請求権又は人の生命若しくは身体の侵害による損害賠償請求権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者

三 債務者の財産について一般の先取特権(民法第三百六条第三号に係るものに限る。)を有することを証する文書を提出した債権者

四 債務者

五 当該情報の提供をした者

⑤第二百十条第二項の規定は、前項第二号又は第三号に掲げる者であつて、財産開示事件の記録中の第三項において準用する第二百八条第一項の情報の提供に関する部分の情報を得たものについて準用する。

⑥第一項の規定により債権に対する差押命令の申立てがされたものとみなされた場合において、執行裁判所が第百九十七条第三項に規定する財産開示期日における手続の実施又は第二項若しくは第二百六条第一項の規定による裁判をしてもなお差し押さえるべき債権を特定することができないときは、執行裁判所は、債権者に対し、相当の期間を定め、その期間内に差し押さえるべき債権を特定するために必要な事項の申出をすべきことを命ずることができる。この場合において、債権者がその期間内に差し押さえるべき債権を特定するために必要な事項の申出をしないときは、差押命令の申立ては、取り下げたものとみなす。

この条文の〇×問題(2問)

財産開示・情報取得手続後の差押命令申立ての擬制

扶養義務等に係る請求権について執行力のある債務名義の正本を有する債権者が、財産開示手続又は給与債権等に係る情報取得手続の申立てをした場合には、反対の意思を表示しない限り、それらの手続で判明した給与債権等に対する差押命令の申立ても同時にしたものとみなされる。

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正解 ○

正しい。扶養義務等(151条の2第1項各号)に係る請求権の債権者が、財産開示手続(197条1項)の申立てをした場合には開示された給与債権等に対する差押命令の申立てを、給与債権等に係る情報取得手続(206条1項)の申立てをした場合には情報が提供された給与債権等に対する差押命令の申立てを、同時にしたものとみなされる(167条の17第1項)。反対の意思表示があればこの限りでない。

学習ポイント:扶養義務等の債権者が財産開示・給与情報取得を申し立てると、給与債権等の差押申立てがみなされる。

第167条の17第1項

財産の特定ができない場合の効果

扶養義務等の債権者による財産開示等の申立てにより差押命令の申立てがあったものとみなされた場合に、その手続を経ても差し押さえるべき債権を特定できないときは、差押命令の申立ては直ちに却下される。

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正解 ×

誤り。167条の17第1項により差押命令の申立てがされたものとみなされた場合に、財産開示や情報取得の手続を経てもなお差し押さえるべき債権を特定できないときは、執行裁判所は債権者に対し、相当の期間を定めて特定に必要な事項の申出を命ずることができる。債権者がその期間内に申出をしないときに、差押命令の申立ては取り下げたものとみなされる(同条6項)。直ちに却下されるのではない。

学習ポイント:債権を特定できないときは期間を定めた申出命令→期間内に申出がなければ取下げ擬制。

第167条の17第6項

問題で確認する

第167条の17の内容は2問の〇×問題と2問の条文穴埋めで確認できます。