マンション管理士 民法の頻出条文ランキング
マンション管理士の過去問433問(10年分)の肢別解説が根拠にした民法の条を、出題された問の数で順位づけしました。3問以上出た11条を載せています。
結論:上位は民法96条・民法608条・民法177条
- 民法96条:4問(4年度に出題、直近は令和7年度)
- 民法608条:4問(4年度に出題、直近は令和6年度)
- 民法177条:3問(3年度に出題、直近は令和7年度)
3問以上出た11条の出題は延べ35問です。
民法の頻出条文ランキング(マンション管理士)
条の番号から条文と、マンション管理士以外の試験を含めた過去問の一覧へ進めます。「他の試験」は、同じ条を根拠にした他の試験の問の数です。
| 順位 | 条 | 出題問数 | 年度数 | 直近 | 他の試験 | 分野 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 第96条詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。この条の過去問を見る | 4問 | 4 | 令和7年度 | 13問 | 意思表示 |
| 1 | 第608条賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、…この条の過去問を見る | 4問 | 4 | 令和6年度 | 11問 | 賃貸借 |
| 3 | 第177条不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百…この条の過去問を見る | 3問 | 3 | 令和7年度 | 14問 | 物権総則 |
| 3 | 第304条先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受け… | 3問 | 3 | 令和7年度 | 8問 | 先取特権 |
| 3 | 第446条保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責…この条の過去問を見る | 3問 | 3 | 令和7年度 | 9問 | 保証 |
| 3 | 第550条書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行… | 3問 | 3 | 令和7年度 | 2問 | 贈与 |
| 3 | 第651条委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。この条の過去問を見る | 3問 | 3 | 令和7年度 | 9問 | 委任・寄託 |
| 3 | 第644条(枝番を含む)受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処… | 3問 | 3 | 令和6年度 | 6問 | 委任・寄託 |
| 3 | 第597条当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了する… | 3問 | 3 | 令和5年度 | 4問 | 消費貸借・使用貸借 |
| 3 | 第454条保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を… | 3問 | 3 | 令和3年度 | 3問 | 保証 |
| 3 | 第649条委任事務を処理するについて費用を要するときは、委任者は、受任者の請求… | 3問 | 3 | 令和2年度 | 5問 | 委任・寄託 |
上位10条の出題例
各条で、マンション管理士の直近の現行法の肢を1つ載せます。正誤と解説は、考えてから開いてください。
1位 第96条
マンション管理士で4問・4年度に出題 分野:意思表示
- 詐欺による取消しは善意でかつ過失がない第三者に対抗できないが、強迫による取消しは善意の第三者にも対抗できる
- 第三者が詐欺をした場合は、相手方が詐欺の事実を知り、又は知ることができたときに限り取り消せる(強迫にはこの制限がない)
- 表意者に過失があっても詐欺・強迫を理由に取り消すことができる
Aが、Bとの間で302号室の売買契約を締結し、Bにその所有権の移転登記がされ、さらにBがCとの間で同室の売買契約を締結してCにその所有権の移転登記がされた場合において、その後、AがBの強迫を理由としてAB間の売買契約を取り消したときは、Aは、同室の所有権をCに対抗することができない。
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正誤:誤り
解説:誤り。強迫による取消しは善意の第三者にも対抗できる。善意の第三者に対抗できないのは詐欺による取消しである。
1位 第608条
マンション管理士で4問・4年度に出題 分野:賃貸借
- 賃貸人負担の必要費(雨漏りの修繕など)は、支出後直ちに償還を請求できる
- 有益費は賃貸借の終了時に、価格の増加が現存する場合に限り、賃貸人の選択で支出額か増価額を償還させる
- 賃貸人の地位が移転すると費用償還の義務も新賃貸人に引き継がれ、必要費償還請求権を排除する特約も有効
Cは、202号室についてBの負担に属する必要費を支出したときは、Bに対し、直ちにその償還を請求することができる。
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正誤:正しい
解説:正しい。転借人が転貸借目的物について転貸人の負担に属する必要費を支出したときは、直ちにその償還を請求することができる。
3位 第177条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:物権総則
- 二重譲渡は契約や代金支払・引渡しの先後ではなく、先に登記を備えた方が優先する
- 背信的悪意者は「第三者」に当たらないが、その者から買い受けた善意の転得者は第三者に当たる
- 解除後の第三者・共有持分の取得・持分放棄なども登記がなければ対抗できない
Aが、Bとの間で302号室の売買契約を締結し、Bにその所有権の移転登記がされない間に、さらにCとの間で同室の売買契約を締結し、Cにその所有権の移転登記がされた場合には、Bは、Cに対し、同室の所有権を対抗することができない。
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正誤:正しい
解説:正しい。不動産の二重譲渡では先に登記を備えた者が優先し、未登記のBはCに対抗できない。
3位 第304条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:先取特権
501号室が火災により損害を受け、Aが自らの加入する火災保険に基づき保険会社に対して保険金請求権を有する場合、Bの抵当権の効力は、その請求権に及ぶ。
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正誤:正しい
解説:正しい。抵当権は目的物の売買・賃貸・滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭に行使でき、火災保険金請求権にも及ぶ。
3位 第446条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:保証
- 保証契約は書面でしなければ効力を生じず、口頭の合意だけでは成立しない
- 電磁的記録による保証契約は書面によるものとみなされ、有効に締結できる
- 書面要件は連帯保証・賃料債務の保証・法人が保証人の場合にも及ぶ
Aが101号室をDに賃貸し、EがAとの間でDの賃貸債務の保証をする契約をしたが、これを書面又はその内容を記録した電磁的記録によってしなかったときは、Eは保証債務を負担しない。
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正誤:正しい
解説:正しい。保証契約は書面又は電磁的記録によらなければ効力を生じず、Eは保証債務を負わない。
3位 第550条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:贈与
Aが101号室をBに贈与する契約をしたが、これを書面によってしなかったときは、履行が終了しない限りAは贈与契約を解除することができる。
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正誤:正しい
解説:正しい。書面によらない贈与は履行が終了するまで各当事者が解除することができる。
3位 第651条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:委任・寄託
- 委任は委任者・受任者のどちらからでも、いつでも解除できる(報酬の約束や書面の有無は関係ない)
- 相手方に不利な時期の解除や、受任者の利益をも目的とする委任の解除は、損害賠償が必要(やむを得ない事由があれば不要)
- 「専ら報酬を得ること」は受任者の利益に含まれず、その場合の解除では賠償義務は生じない
Aが管理組合とのトラブルの解決を弁護士Fに委任する契約をし、これを書面によってしたときであっても、AはいつでもFとの委任契約を解除できる。
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正誤:正しい
解説:正しい。委任は書面による場合でも各当事者がいつでも解除することができる。
3位 第644条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:委任・寄託
Bは、Aからの委任を有償で受任した場合には、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負うが、無償で受任した場合には、その義務を負わない。
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正誤:誤り
解説:誤り。委任は有償・無償を問わず、受任者は委任の本旨に従い善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う。
3位 第597条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:消費貸借・使用貸借
使用貸借契約の締結後にBが死亡した場合には、使用貸借契約に基づく借主の地位はBの相続人に相続され、Bの相続人が202号室を無償で使用することができる。
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正誤:誤り
解説:誤り。使用貸借は借主の死亡によって終了し、借主の地位は相続人に承継されない。
3位 第454条
マンション管理士で3問・3年度に出題 分野:保証
Bが賃料の支払を怠り、Aから保証債務の履行を請求されたCは、Aに対し、まずBに対して賃料支払の催告をするよう請求することはできない。
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正誤:正しい
解説:正しい。連帯保証人は主債務者への催告の抗弁権を有しない(民法454条)。
分野別に見た頻出条文の数
ランキングに載った11条を民法の分野ごとに数えました。出題が集まる分野から学習を始める目安になります。
他の試験との違い(民法)
同じ民法でも、試験によって上位の条は変わります。
この順位の作り方
- 集計の元は、当サイトの過去問マンション管理士の自作解説です。各肢の解説が根拠にしている条(法令名と条番号)を、肢ごとに記録しています。
- 解説つきの433問(10年分)が対象です。図表が必要な問、不成立の問、解説を再確認中の肢は数えません。
- 1問で同じ条を複数の肢が根拠にしていても1問です。枝番のある条は本条にまとめています。
- 参照が記録されていない肢は数えていないため、実際の出題より少なく出る条があります。
- 3問未満の条は載せていません。順位は過去の出題の記録で、今後の出題を示すものではありません。
よくある質問
マンション管理士の民法で、一番よく出ている条はどれですか?
当サイトに収録した過去問433問(10年分)の肢別解説が根拠にした条で数えると、民法96条(4問・4年度)、民法608条(4問・4年度)、民法177条(3問・3年度)の順です。同じ問数の条は同順位にしています。
出題問数はどう数えていますか?
1問の中で複数の肢が同じ条を根拠にしていても、1問として数えます。枝番のある条(第◯条の2など)は本条にまとめています。解説が条を参照していない肢は数えないため、実際の出題より少なく出ることがあります。
この順位が高い条だけ覚えればよいのですか?
順位は過去に出た回数を示すだけで、今後の出題を約束するものではありません。3問未満の条もあります。上位の条から条文と過去問を確認し、そのあと分野ごとに広げる使い方を想定しています。