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司法書士 民法の頻出条文ランキング

司法書士の過去問890問(14年分)の肢別解説が根拠にした民法の条を、出題された問の数で順位づけしました。3問以上出た98条を載せています。

結論:上位は民法398条・民法177条・民法252条

  • 民法398条:21問(12年度に出題、直近は令和8年度)
  • 民法177条:8問(8年度に出題、直近は令和8年度)
  • 民法252条:7問(7年度に出題、直近は令和8年度)

3問以上出た98条の出題は延べ380問です。5年度以上にわたって出ている条は13条あります。

民法の頻出条文ランキング(司法書士)

条の番号から条文と、司法書士以外の試験を含めた過去問の一覧へ進めます。「他の試験」は、同じ条を根拠にした他の試験の問の数です。

順位条出題問数年度数直近他の試験分野
1第398条(枝番を含む)地上権又は永小作権を抵当権の目的とした地上権者又は永小作人は、その権…21問12令和8年度4問抵当権・根抵当
2第177条不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百…この条の過去問を見る8問8令和8年度9問物権総則
3第252条共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及…この条の過去問を見る7問7令和8年度7問所有権
3第192条取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意で…7問6令和7年度5問占有権
5第96条詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。この条の過去問を見る6問6令和8年度11問意思表示
5第281条地役権は、要役地(地役権者の土地であって、他人の土地から便益を受ける…6問6令和6年度1問用益物権(地上権・永小作権・地役権)
5第94条相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。この条の過去問を見る6問5令和8年度10問意思表示
5第9条成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入…6問5令和5年度4問人(行為能力・失踪宣告など)
5第369条抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不…6問5令和5年度—抵当権・根抵当
5第859条(枝番を含む)後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為につ…6問5令和4年度5問後見
11第196条占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額そ…5問5令和8年度—占有権
11第269条(枝番を含む)地上権者は、その権利が消滅した時に、土地を原状に復してその工作物及び…5問5令和7年度2問用益物権(地上権・永小作権・地役権)
11第467条債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者…5問5令和7年度4問債権譲渡・債務引受
11第304条先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受け…5問4令和8年度6問先取特権
11第466条(枝番を含む)債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは…5問4令和8年度3問債権譲渡・債務引受
11第5条未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならな…5問4令和6年度2問人(行為能力・失踪宣告など)
11第298条留置権者は、善良な管理者の注意をもって、留置物を占有しなければならな…5問4令和5年度2問留置権
11第819条父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その双方又は一方を親権者…5問4令和3年度—親権
19第17条家庭裁判所は、第十五条第一項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監…4問4令和8年度2問人(行為能力・失踪宣告など)
19第150条催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完…4問4令和8年度6問時効
21位以下の78条を見る
19第200条4問4年度令和8年度占有権
19第295条4問4年度令和8年度留置権
19第338条4問4年度令和8年度先取特権
19第423条(枝番を含む)4問4年度令和8年度債権の効力
19第798条4問4年度令和8年度養子・親の責務
19第847条4問4年度令和8年度後見
19第887条4問4年度令和8年度相続総則・相続人
19第1022条4問4年度令和8年度相続人の不存在・遺言
19第331条4問4年度令和7年度先取特権
19第371条4問4年度令和7年度抵当権・根抵当
19第919条4問4年度令和7年度相続の承認・放棄・財産分離
19第876条の3ほか(枝番を含む)4問4年度令和6年度保佐・補助・扶養
19第120条4問4年度令和4年度無効・取消し
19第843条4問4年度令和4年度後見
19第13条4問4年度令和3年度人(行為能力・失踪宣告など)
19第179条4問3年度令和8年度物権総則
19第111条4問3年度令和7年度代理
19第297条4問3年度令和5年度留置権
19第184条4問2年度令和8年度占有権
40第11条3問3年度令和8年度人(行為能力・失踪宣告など)
40第251条3問3年度令和8年度所有権
40第302条3問3年度令和8年度留置権
40第342条3問3年度令和8年度質権
40第620条3問3年度令和8年度賃貸借
40第651条3問3年度令和8年度委任・寄託
40第652条3問3年度令和8年度委任・寄託
40第817条の2ほか(枝番を含む)3問3年度令和8年度養子・親の責務
40第839条3問3年度令和8年度後見
40第857条(枝番を含む)3問3年度令和8年度後見
40第891条3問3年度令和8年度相続総則・相続人
40第1023条3問3年度令和8年度相続人の不存在・遺言
40第1028条3問3年度令和8年度配偶者居住権・遺留分・特別寄与
40第98条(枝番を含む)3問3年度令和7年度意思表示
40第100条3問3年度令和7年度代理
40第108条3問3年度令和7年度代理
40第256条3問3年度令和7年度所有権
40第325条3問3年度令和7年度先取特権
40第388条3問3年度令和7年度抵当権・根抵当
40第600条3問3年度令和7年度消費貸借・使用貸借
40第612条3問3年度令和7年度賃貸借
40第921条3問3年度令和7年度相続の承認・放棄・財産分離
40第1036条3問3年度令和7年度配偶者居住権・遺留分・特別寄与
40第186条3問3年度令和6年度占有権
40第258条(枝番を含む)3問3年度令和6年度所有権
40第337条3問3年度令和6年度先取特権
40第465条(枝番を含む)3問3年度令和6年度保証
40第968条3問3年度令和6年度相続人の不存在・遺言
40第113条3問3年度令和5年度代理
40第117条3問3年度令和5年度代理
40第336条3問3年度令和5年度先取特権
40第340条3問3年度令和5年度先取特権
40第520条(枝番を含む)3問3年度令和5年度債権の消滅・有価証券
40第266条3問3年度令和4年度用益物権(地上権・永小作権・地役権)
40第366条3問3年度令和4年度質権
40第780条3問3年度令和4年度実子
40第783条3問3年度令和4年度実子
40第860条3問3年度令和4年度後見
40第1012条3問3年度令和4年度相続人の不存在・遺言
40第373条3問3年度令和3年度抵当権・根抵当
40第395条3問3年度令和3年度抵当権・根抵当
40第474条3問3年度令和3年度債権の消滅・有価証券
40第484条3問3年度令和3年度債権の消滅・有価証券
40第495条3問3年度令和3年度債権の消滅・有価証券
40第834条(枝番を含む)3問3年度令和3年度親権
40第339条3問3年度令和2年度先取特権
40第985条3問3年度令和2年度相続人の不存在・遺言
40第268条3問3年度平成29年度用益物権(地上権・永小作権・地役権)
40第545条3問2年度令和8年度契約総則
40第653条3問2年度令和8年度委任・寄託
40第264条(枝番を含む)3問2年度令和7年度所有権
40第605条(枝番を含む)3問2年度令和7年度賃貸借
40第939条3問2年度令和7年度相続の承認・放棄・財産分離
40第961条3問2年度令和6年度相続人の不存在・遺言
40第101条3問2年度令和4年度代理
40第362条3問2年度令和4年度質権
40第255条3問2年度令和2年度所有権
40第818条3問2年度令和2年度親権
40第994条3問2年度平成26年度相続人の不存在・遺言

上位10条の出題例

各条で、司法書士の直近の現行法の肢を1つ載せます。正誤と解説は、考えてから開いてください。

1位 第398条

司法書士で21問・12年度に出題 分野:抵当権・根抵当

令和8年度 問14 ア

根抵当権の極度額は、利害関係を有する者の承諾を得ないで減額することができる。

正誤と解説を見る

正誤:誤り

解説:誤り。根抵当権の極度額の変更は増額・減額を問わず利害関係を有する者の承諾を要する(398条の5)。

2位 第177条

司法書士で8問・8年度に出題 分野:物権総則

  • 二重譲渡は契約や代金支払・引渡しの先後ではなく、先に登記を備えた方が優先する
  • 背信的悪意者は「第三者」に当たらないが、その者から買い受けた善意の転得者は第三者に当たる
  • 解除後の第三者・共有持分の取得・持分放棄なども登記がなければ対抗できない

令和8年度 問7 ウ

A及びBが各2分の1の割合で甲土地を共有している場合において、AがCに対して自らの持分全部を贈与したときは、Cは、その旨の登記がされていなかったとしても、Bに対し、その持分の取得を主張することができる。

正誤と解説を見る

正誤:誤り

解説:誤り。共有持分の移転も不動産の物権変動であり、登記がなければ他の共有者Bにも対抗できない(177条)。

3位 第252条

司法書士で7問・7年度に出題 分野:所有権

  • 管理に関する事項(管理者の選任、賃貸借の解除、短期の賃借権の設定など)は持分の価格の過半数で決める
  • 保存行為(不法占拠者への明渡請求、無権利者の登記の抹消請求など)は各共有者が単独でできる
  • 賃借権等を過半数で設定できるのは短期に限られる(建物3年・土地5年・山林10年・動産6か月)

令和8年度 問10 ア

AがBに対し相当の期間を定めて甲土地にその効用の著しい変更を伴う変更を加えることについて賛否を明らかにすべき旨を催告したにもかかわらず、Bがその期間内に賛否を明らかにしないときは、裁判所は、Aの請求により、Cの同意を得て甲土地に当該変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。

正誤と解説を見る

正誤:誤り

解説:誤り。共有者の催告不答の場合に裁判所が許可できるのは管理事項の決定のみ(252条2項2号)であり、変更行為は管理事項から除かれる(252条1項括弧)。変更についての裁判所の許可は251条2項の「所在を知ることができない」場合に限られる。

3位 第192条

司法書士で7問・6年度に出題 分野:占有権

令和7年度 問9 ウ

A所有の甲動産をAから預かっていたBが、甲動産がBの所有であると過失なく信じていたCとの間で甲動産の売買契約を締結した後、Cが、甲動産についてBが無権利であることを知り、甲動産の現実の引渡しを受けた場合には、Cは、甲動産を即時取得することができない。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。即時取得の善意・無過失は現実の引渡しの時点で判断される(判例)。引渡し時に無権利を知っていたCは即時取得できない。

5位 第96条

司法書士で6問・6年度に出題 分野:意思表示

  • 詐欺による取消しは善意でかつ過失がない第三者に対抗できないが、強迫による取消しは善意の第三者にも対抗できる
  • 第三者が詐欺をした場合は、相手方が詐欺の事実を知り、又は知ることができたときに限り取り消せる(強迫にはこの制限がない)
  • 表意者に過失があっても詐欺・強迫を理由に取り消すことができる

令和8年度 問5 エ

AがEの詐欺により本件意思表示をした場合において、Bが当該詐欺の事実を過失により知らなかったときは、Aは、本件意思表示を取り消すことができる。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。第三者が詐欺をした場合、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り意思表示を取り消せる(民法96条2項)。Bが過失により知らなかった本肢は、知ることができた場合に当たる。

5位 第281条

司法書士で6問・6年度に出題 分野:用益物権(地上権・永小作権・地役権)

令和6年度 問10 ア

A所有の甲土地にB所有の乙土地のための地役権が設定され、その後、BがCに乙土地を売却し、その旨の登記がされた場合には、Cは、Aに対し、甲土地の地役権を主張することができる。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。地役権は要役地の所有権に随伴して移転し(281条1項)、要役地の所有権移転登記がされれば、地役権の存在を承役地所有者に対抗できる(判例)。

5位 第94条

司法書士で6問・5年度に出題 分野:意思表示

  • 通謀虚偽表示は当事者間で無効だが、その無効は善意の第三者に対抗できない(無過失・登記は不要)
  • 第三者には転得者も含まれ、前主が悪意でも転得者自身が善意なら保護される
  • 「第三者」に当たるか(差押債権者・仮装債権の譲受人は当たり、単なる金銭の貸主は当たらない)と、94条2項の類推適用

令和8年度 問5 イ

AB間の売買がAとBの通謀により仮装されたものであった場合において、Bが善意無過失のCに対して甲土地を転売したときは、Cへの所有権の移転の登記がされていなかったとしても、Aは、AB間の売買の無効をCに対抗することができない。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗できない(民法94条2項)。無過失は同項の要件ではなく、登記の有無も問わない。本肢の善意無過失のCは保護される。

5位 第9条

司法書士で6問・5年度に出題 分野:人(行為能力・失踪宣告など)

令和5年度 問4 ア

成年被後見人が成年後見人の同意を得てした不動産の取得を目的とする売買契約は、行為能力の制限を理由として取り消すことができない。

正誤と解説を見る

正誤:誤り

解説:誤り。成年被後見人は、成年後見人の同意を得てした法律行為についても取り消すことができる(9条本文・判例通説)。

5位 第369条

司法書士で6問・5年度に出題 分野:抵当権・根抵当

令和5年度 問11 オ

抵当権は、金銭債権以外の債権を担保するためにも設定することができる。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。抵当権は、金銭債権に限らず物の引渡債権等の金銭債権以外の債権を担保するためにも設定することができる(369条の「債権」に限定はない)。

5位 第859条

司法書士で6問・5年度に出題 分野:後見

令和4年度 問55 ウ

成年後見人Aが、成年被後見人Bが所有権の登記名義人であり、Bの居住の用に供しない建物をCとの間で売買した場合において、当該売買を原因とする所有権の移転の登記を申請するときは、当該売買につき家庭裁判所の許可を得たことを証する情報を提供することを要しない。

正誤と解説を見る

正誤:正しい

解説:正しい。家庭裁判所の許可を要するのは居住の用に供する建物等の処分であり(859条の3)、居住の用に供しない建物の売却には許可不要である。

分野別に見た頻出条文の数

ランキングに載った98条を民法の分野ごとに数えました。出題が集まる分野から学習を始める目安になります。

他の試験との違い(民法)

同じ民法でも、試験によって上位の条は変わります。

試験上位5条(出題問数)
司法書士398条(21問)、177条(8問)、252条(7問)、192条(7問)、96条(6問)
宅建557条(5問)、107条(4問)、94条(3問)、95条(3問)、96条(3問)
行政書士13条(4問)、192条(4問)、94条(4問)、717条(4問)、608条(4問)
マン管96条(4問)、608条(4問)、177条(3問)、304条(3問)、446条(3問)

この順位の作り方

  • 集計の元は、当サイトの過去問司法書士の自作解説です。各肢の解説が根拠にしている条(法令名と条番号)を、肢ごとに記録しています。
  • 解説つきの890問(14年分)が対象です。図表が必要な問、不成立の問、解説を再確認中の肢は数えません。
  • 1問で同じ条を複数の肢が根拠にしていても1問です。枝番のある条は本条にまとめています。
  • 参照が記録されていない肢は数えていないため、実際の出題より少なく出る条があります。
  • 3問未満の条は載せていません。順位は過去の出題の記録で、今後の出題を示すものではありません。

よくある質問

司法書士の民法で、一番よく出ている条はどれですか?

当サイトに収録した過去問890問(14年分)の肢別解説が根拠にした条で数えると、民法398条(21問・12年度)、民法177条(8問・8年度)、民法252条(7問・7年度)の順です。同じ問数の条は同順位にしています。

出題問数はどう数えていますか?

1問の中で複数の肢が同じ条を根拠にしていても、1問として数えます。枝番のある条(第◯条の2など)は本条にまとめています。解説が条を参照していない肢は数えないため、実際の出題より少なく出ることがあります。

この順位が高い条だけ覚えればよいのですか?

順位は過去に出た回数を示すだけで、今後の出題を約束するものではありません。3問未満の条もあります。上位の条から条文と過去問を確認し、そのあと分野ごとに広げる使い方を想定しています。

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