第二章 強制執行/第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行/第四款 債権及びその他の財産権に対する強制執行/第一目 債権執行等
民事執行法 第161条(譲渡命令等)
この条の要点
- 取立て困難な債権の換価方法:取立て困難な債権は譲渡命令・売却命令・管理命令等で換価可。取立て・転付だけではない。
- 譲渡命令等の発令手続
条文原文
色付きの語句は試験で問われる重要な語句です。
第161条(譲渡命令等)
差し押さえられた債権が、条件付若しくは期限付であるとき、又は反対給付に係ることその他の事由によりその取立てが困難であるときは、執行裁判所は、差押債権者の申立てにより、その債権を執行裁判所が定めた価額で支払に代えて差押債権者に譲渡する命令(以下「譲渡命令」という。)、取立てに代えて、執行裁判所の定める方法によりその債権の売却を執行官に命ずる命令(以下「売却命令」という。)又は管理人を選任してその債権の管理を命ずる命令(以下「管理命令」という。)その他相当な方法による換価を命ずる命令(第百六十七条の十第一項において「譲渡命令等」と総称する。)を発することができる。
②執行裁判所は、前項の規定による決定をする場合には、債務者を審尋しなければならない。ただし、債務者が外国にあるとき、又はその住所が知れないときは、この限りでない。
③第一項の申立てについての決定に対しては、執行抗告をすることができる。
④第一項の規定による決定は、確定しなければその効力を生じない。
⑤差し押さえられた債権が第百五十二条第一項各号に掲げる債権又は同条第二項に規定する債権である場合(差押債権者の債権に第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る金銭債権が含まれているときを除く。)における前項の規定の適用については、同項中「確定しなければ」とあるのは、「確定し、かつ、債務者に対して差押命令が送達された日から四週間を経過するまでは、」とする。
⑥執行官は、差し押さえられた債権を売却したときは、債務者に代わり、第三債務者に対し、確定日付のある証書によりその譲渡の通知をしなければならない。
⑦第百五十九条第二項及び第三項並びに前条の規定は譲渡命令について、第百五十九条第七項の規定は譲渡命令に対する執行抗告について、第六十五条及び第六十八条の規定は売却命令に基づく執行官の売却について、第百五十九条第二項の規定は管理命令について、第八十四条第三項及び第四項、第八十八条、第九十四条第二項、第九十五条第一項、第三項及び第四項、第九十八条から第百四条まで並びに第百六条から第百十条までの規定は管理命令に基づく管理について、それぞれ準用する。この場合において、第八十四条第三項及び第四項中「代金の納付後」とあるのは、「第百六十一条第七項において準用する第百七条第一項の期間の経過後」と読み替えるものとする。
この条文の〇×問題(2問)
取立て困難な債権の換価方法
差し押さえられた債権が条件付きや期限付きであったり、反対給付に係る等で取立てが困難な場合でも、執行裁判所の定める価額で債権者に譲渡する命令や、執行官による売却・管理人による管理を命ずる命令による換価が認められる。
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正解 ○
正しい。条件付・期限付・反対給付に係る等で取立てが困難な債権については、執行裁判所は差押債権者の申立てにより、譲渡命令(定価での債権者への譲渡)、売却命令(執行官への売却)、管理命令(管理人の選任)その他相当な方法による換価を命ずることができる。
学習ポイント:取立て困難な債権は譲渡命令・売却命令・管理命令等で換価可。取立て・転付だけではない。
第161条1項
譲渡命令等の発令手続
譲渡命令や売却命令は、差押命令と同様に債務者を審尋せずに発することができ、効力は第三債務者への送達時に生ずる。
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正解 ×
誤り。執行裁判所が譲渡・売却・管理命令等をする場合には債務者を審尋しなければならず(債務者が外国にいるまたは住所が知れない場合を除く)、かつこれらの決定は確定しなければ効力を生じない。差押命令の無審尋・送達発生とは手続が異なる。
学習ポイント:譲渡・売却・管理命令は債務者審尋必須+確定で効力発生。差押命令と手続が違う。
第161条2項・4項、対比:第145条2項・5項
根拠・関連条文
問題で確認する
第161条の内容は2問の〇×問題と1問の条文穴埋めで確認できます。